研究課題/領域番号 |
12025207
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研究種目 |
特定領域研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 東京工業大学 |
研究代表者 |
久堀 徹 東京工業大学, 資源化学研究所, 助教授 (40181094)
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研究分担者 |
田口 英樹 東京工業大学, 資源化学研究所, 助手 (40272710)
大坂 武男 東京工業大学, 大学院・総合理工学研究科, 教授 (80152099)
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研究期間 (年度) |
2000
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研究課題ステータス |
完了 (2000年度)
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配分額 *注記 |
2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
2000年度: 2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
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キーワード | チオレドキシン / 葉緑体 / ATP合成酵素 / ジスルフィド結合 |
研究概要 |
1.酸化還元カスケードを解明する方法として、活性中心の片側のシステインをセリンに置換した変異チオレドキシンを用いて、葉緑体内の一連の標的酵素を捕獲し、これらをアミノ酸のレベルで同定した。その結果、これまで葉緑体チオレドキシンの標的として知られている酵素以外に、新たに4種類の酵素をチオレドキシンと相互作用する候補として同定した。これらのタンパク質あるいはそのホモログについて、アラビドプシスの全RNAからRT-PCR法によって標的遺伝子をクローニングして発現系を構築し、リコンビナント蛋白質を得た。これらの酵素は、分子内にジスルフィド結合を持ち、実際にチオレドキシンと相互作用するか、あるいはその酵素活性が酸化還元によって変化することがわかった。 2.葉緑体ATP合成酵素のγサブユニットの調節部位近傍については、調節機能を担う二つのCysの近傍に変異を導入することで、調節機能に直接関与するアミノ酸配列の同定を試みた。そして、この領域がチオレドキシンとの相互作用および阻害サブユニットであるεサブユニットとの相互作用に重要であること、調節領域そのものの構造変化が調節に重要であることを示唆する結果を得た。 さらに、γサブユニットの調節領域を含む150アミノ酸残基を安定に複合体が得られる好熱菌複合体の発現系に導入した。この複合体を用いて、1分子の回転観察実験を行い、酵素の制御が1分子レベルでどのように観察されるかを調べた。その結果、酵素を不活性型に陥れる酸化状態では、分子の回転そのものが妨げられるという結果を得た。
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