研究課題/領域番号 |
12026210
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研究種目 |
特定領域研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
西中村 隆一 東京大学, 医科学研究所, 客員助教授 (70291309)
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研究分担者 |
横田 崇 東京大学, 医科学研究所, 客員教授 (50134622)
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研究期間 (年度) |
2000
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研究課題ステータス |
完了 (2000年度)
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配分額 *注記 |
2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
2000年度: 2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
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キーワード | STAT3 / gp130 / サイトカイン / アフリカツメガエル / 背腹軸 / ES細胞 |
研究概要 |
サイトカインレセプターのなかでもgp130というIL-6ファミリーに共通するレセプター及びそのシグナル伝達分子STAT3のXenopusの初期発生における役割について解明した。STAT3のノックアウトマウスは原腸陥入前に死亡するがその原因は不明である。この死亡時期はSTAT3の上流の既知のリガンドやレセプターのノックアウトマウスよりも早期であり、STAT3の初期発生における未知の役割が示唆されている。我々は細胞外がヒトGM-CSFレセプター、細胞内がマウスgp130からなるキメラレセプターを作成し、これがES細胞において分子スイッチとして働くこと、さらにES細胞の自己複製にはSTAT3の活性化で十分なことを示した。このキメラレセプターをヒトGM-CSFのRNAとともにカエル受精卵に導入すると、カエル受精卵の著明な腹側化を引き起こした。さらにRas-MAP kinaseは腹側化には不要であり、STAT3の活性化が必須であることが判明した。カエルSTAT3はアミノ酸レベルでヒト、マウスと95%の相同性をもち、初期発生を通じて発現していた。さらにこのgp130による腹側化は、既知の背側化シグナルと拮抗し、BMP-4とは異なる機序によっていた。逆にdominant-negative Xstat3は背側化をおこし、Xstat3の標的が腹側化に必須であることが示唆された。このシステムを動かすリガンドの探索にも興味を持っており、さらにこのキメラ受容体や活性化型STAT3を導入したtransgenic frogを作成し、そこからカエルのES細胞が単離できないか試みる計画である。
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