研究課題/領域番号 |
12026223
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研究種目 |
特定領域研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
日比 正彦 大阪大学, 医学系研究科, 助教授 (40273627)
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研究期間 (年度) |
2000
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研究課題ステータス |
完了 (2000年度)
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配分額 *注記 |
2,800千円 (直接経費: 2,800千円)
2000年度: 2,800千円 (直接経費: 2,800千円)
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キーワード | dharma / bozozok / Wnt / β-catenin / nodal関連遺伝子 / chordin / dickkopf1 / Nieuwkoopセンター |
研究概要 |
脊椎動物の体軸形成のためのプログラムは、受精直後より開始している。魚類・両生類におていは、卵黄植物極に存在する背側決定因子が微小管側に乗って背側胚盤に移動し、Wnt/β-cateninシグナル伝達経路を活性化することで背側化プログラムが開始すると考えられている。Wnt/β-catenin経路は、背側特異的接合遺伝子の転写を制御することで、胞胚背側化センター(Nieuwkoop センター)及びそれによって誘導される原腸背側オーガナイザー(Spemann オーガナイザー)の形成を引き起こす。我々は、ゼブラフィッシュのNieuwkoopセンターの形成・機能に関与する遺伝子dharma及びその変異体bozozokに関して研究を行ってきた。本研究においては、dharmaの転写調節機構の解析を行い、dharmaが背側化決定因子の下流のWnt/β-catenin経路で制御されていること、dharma染色体遺伝子上流領域にあるTcf/Lef結合配列が必須であることを見出した。また、dharmaは、もう一つのNieuwkoopセンター活性を有するNodal関連遺伝子と協調的に働き、オーガナイザー誘導・頭部中枢神経形成に関わっていることを明らかにした。さらに、dharma依存性のオーガナイザー遺伝子chordinの発現には、Nodalの関与が低いことを見出すとともに、chordinプロモーター上のDharma反応性領域を決定した。一方、オーガナイザー遺伝子dickkopf1(dkk1)は、dharma及びnodal関連遺伝子の両方に依存していること、dkk1の強制発現によりbozozokの変異形質である頭部欠損・脊索形成不全が回復することを見出した。さらに、dkk1強制発現胚を用いたcDNAサブトラクションにより、前脳特異的に発現する新規遺伝子fez-likeとそのマウス相同遺伝子を同定した。
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