研究課題/領域番号 |
12028229
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研究種目 |
特定領域研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 横浜市立大学 |
研究代表者 |
西村 善文 横浜市立大学, 大学院・総合理学研究科, 教授 (70107390)
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研究期間 (年度) |
2000
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研究課題ステータス |
完了 (2000年度)
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配分額 *注記 |
2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
2000年度: 2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
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キーワード | TFIIE / 立体構造 / NMR / ウィングドヘリックス / PhoB / hTRF1 / hRap1 / DNA結合ドメイン |
研究概要 |
本研究では高次構造に基づいてタンパク質によるDNAの分子認識機構を解析する事を目的としている。今年度はテロメア結合タンパク質のTRF1のDNA認識機構、基本転写因子のTFIIEβのコアドメインの立体構造とその機能、大腸菌の転写因子PhoBのDNA結合ドメイン/転写活性化ドメインの立体構造とその機能を解析した。 hTRF1は3本のヘリックスを持ち3本のヘリックスは3個のTrpを含む疎水的なコアで安定化されていた。DNAと相互作用する部分は、3番目の認識ヘリックスとフレキシブルアームと呼ばれるN末端領域である。認識ヘリックスがDNAの大きな溝に入り、N末端がDNAの小さな溝から巻き付くように結合する。TRF1のDNA結合ドメインがタンデムに繰り返している中のGGGTTA配列を認識できる。hRap1のMyb様モチーフの構造をNMRを用いて決定した。構造解析の結果今までのMyb様モチーフのフォールドと全く同じフォールドであったが明らかに表面構造が異なっていた。 基本転写因子のTFIIEβのコアドメインの構造を決定した。コアドメインは3本のヘリックスを持ち、さらにC末にβヘアピンが存在する。構造解析から、コアドメインは2本鎖DNA結合ドメインであることが判った。 PhoBのDNA結合/転写活性化ドメインとDNAとの複合体の構造を決定した。PhoBはN末に4本のβ鎖からなるβシート、中央部に3本のαヘリックスのバンドル構造、C末の2本の逆並行β鎖からなるβシートで安定化されている。3番目のヘリックスがDNA大きな溝に収まり特異的に認識しC末のβターンがDNAの小さな溝でリン酸骨格と相互作用し、PhoBは2個のPhoB結合部位にタンデムに結合する。
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