研究課題/領域番号 |
12028230
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研究種目 |
特定領域研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 名古屋市立大学 |
研究代表者 |
岡本 尚 名古屋市立大学, 医学部, 教授 (40146600)
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研究期間 (年度) |
2000
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研究課題ステータス |
完了 (2000年度)
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配分額 *注記 |
2,300千円 (直接経費: 2,300千円)
2000年度: 2,300千円 (直接経費: 2,300千円)
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キーワード | 転写 / NF-κB / コンプレッサー / TFIID / Groucho / FUS / TLS / RelA / アポトーシス |
研究概要 |
誘導型の転写因子であるNF-κBは、蛋白間相互作用により活性調節を受けるとともにその機能を発現する。そこで、培養細胞からの生化学的方法による精製と酵母の遺伝系を用いたtwo-hybrid screening法によりNF-κBの主要サブユニットであるp65(RelA)と結合する一連の蛋白分子の同定と遺伝子クローニングを実施することにより、NF-κBの持つ種々の生物学的作用(転写活性化とアポトーシス抑制機構、など)の発現と調節機構に関わる未知の因子を同定することを目的に研究を進めた。その結果、今年度はp65の転写活性化ドメインに結合する因子として新たに転写コレプレッサー蛋白AES/TLE(Groucho related genes)とFUS/TKSを同定した。興味深いことに、FUS/TLSはAES/TLEによる転写抑制を解除し、また逆にAES/TLEはFUS/TLSによるNF-κBによる転写の活性化を抑えた。FUS/TLSはTAFII蛋白のひとつと考えられており転写基本因子TFIIDの一部を構成することから、AES/TLEによるコレプレッサー作用はNF-κBの転写活性化に関わる特定のTFIIDのリクルートを排除するためと考えられた。コレプレッサーとTAII蛋白の競合作用の発見は一般的な転写制御の立場からも重要な意義を持つ。また、すでにp65中央部分に結合する因子として同定した53BP2のアポトーシス誘導作用とそのがん細胞株での発現の意義を明らかにし、NF-κBのアポトーシス抑制機構には遺伝子発現を必要としない経路があることを確かめた。今後は、NF-κBを中心とする相互作用因子の同定をさらに進めるとともに、これらの分子間相互作用の全体像を細胞という限られた空間の中で解明していき、NF-κBの生物学的作用機構をさらに明らかにしたいと考えている。
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