研究課題/領域番号 |
12028234
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研究種目 |
特定領域研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 早稲田大学 |
研究代表者 |
東中川 徹 早稲田大学, 教育学部, 教授 (70131935)
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研究分担者 |
山崎 剣 早稲田大学, 理工学総合研究所, 研究員 (30298129)
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研究期間 (年度) |
2000
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研究課題ステータス |
完了 (2000年度)
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配分額 *注記 |
2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
2000年度: 2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
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キーワード | 遺伝子 / ノックアウトマウス / ディフェレンシャル・ディスプレイ / M33 / リン酸化 / ポリコーム / 細胞メモリー |
研究概要 |
(1)マウスPcG相同遺伝子M33遺伝子の下流遺伝子群を探索するため、M33ノックアウトマウスと野生型マウスについてDifferential Display法による解析を行った。培養細胞を用いた実験よりM33-/-ホモマウスおよびM33+/-ヘテロマウスでのみ発現が見られた遺伝子がP450スーパーファミリーに属するcyp1B1遺伝子であることを同定した。M33とcyp1B1遺伝子との関連を調べる研究を開始した。(2)昨年度において、核タンパク質と考えられていたM33タンパク質が肝臓においては細胞質に局在しており、肝臓細胞が増殖期に入るとリン酸化を受け、かつ核に移行することを見い出した。本年度はこの結果をさらに確認し詳細を明らかにするための実験を行った。核に存在する分子種をアルカリフォスファターゼ処理すると少なくとも2段階のリン酸化状態を経て細胞質に局在するM33分子と同じ移動度を持つ分子に変化した。肝部分切除を行ったマウスについてBrdUの取込みのカイネティックスとの関連を調べたところ、リン酸化はDNA複製よりも細胞の増殖に対応して生じることが確認された。(3)PcG遺伝子の機能解明を多角的かつ相補的に進めるため、ゼブラフィッシュのPcG相同遺伝子の単離を試み、ショウジョウバエのPc,ph,Pscに対応する3種の構造的相同遺伝子をクローン化した。これらの遺伝子よりコードされるタンパク質間の相互作用を試験管内で調べたところ、ショウジョウバエ、マウス、カエルにおいて見られたのと同様の挙動を示し、機能的にも相同である可能性を強く示唆した。これらのうちph2遺伝子については同一の遺伝子から択一プロモーターと択一スプライシングによりPH2αとPH2βの2種のタンパク質が生成し、少なくともmRNAのレベルでは胚の体節形成に関与するという興味ある知見を得た。
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