研究課題/領域番号 |
12030203
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研究種目 |
特定領域研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
稲葉 一男 東北大学, 大学院・理学研究科, 助教授 (80221779)
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研究期間 (年度) |
2000
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研究課題ステータス |
完了 (2000年度)
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配分額 *注記 |
2,900千円 (直接経費: 2,900千円)
2000年度: 2,900千円 (直接経費: 2,900千円)
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キーワード | 鞭毛 / リン酸化 / プロテインホスファターゼ / 精子 / ダイニン / プロテインキナーゼ / 軽鎖 / カルシウム |
研究概要 |
軸糸ダイニンの活性調節機構は、精子をはじめ種々の鞭毛繊毛の機能調節に欠くことのできないものである。我々はこれまで、サケ科魚類の精子運動の活性化時にリン酸化される外腕ダイニン軽鎖を同定し、そのcDNAクローニングに成功した。本年度は、この軽鎖のリン酸化に至る周辺経路を明らかにする目的で、軽鎖をリン酸かするプロテインキナーゼ、脱リン酸化するプロテインホスファターゼを中心に研究を進めた。軽鎖はcAMP依存的プロテインキナーゼによりリン酸化されるが、リン酸化部位を含むペプチドを大腸菌で発現したところ、このペプチドは軸糸のcAMP依存的プロテインキナーゼの良い基質となった。一方、この脱リン酸化に関与するホスファターゼを検討したところ、タイプ2Aのプロテインホスファターゼ(PP2A)を同定することができ、オカダ酸感受性の実験からもPP2Aがダイニン軽鎖ホスファターゼであることが明かとなった。一方、軸糸における軽鎖のリン酸化はカルシウムの存在下で著しく阻害される。このカルシウムに依存した脱リン酸化活性(PP2B活性)は軸糸に強く結合しており、オカダ酸による阻害を受けない。PP2Bの軽鎖リン酸化における機能を調べた結果、PP2BはcAMP依存的プロテインキナーゼの調節サブユニットのリン酸化に関与しており、間接的に軽鎖のリン酸化調節に関わっていることが明かとなった。以上、ダイニン軽鎖のリン酸化は複数の酵素による制御を受けており、このような厳密な制御のもと、軸糸運動が制御されていることが明らかになった。
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