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生物分子モーターの構造・機能の1分子動態解析研究

研究課題

研究課題/領域番号 12030211
研究種目

特定領域研究(A)

配分区分補助金
研究機関金沢大学

研究代表者

安藤 敏夫  金沢大学, 理学部, 教授 (50184320)

研究期間 (年度) 2000
研究課題ステータス 完了 (2000年度)
配分額 *注記
2,800千円 (直接経費: 2,800千円)
2000年度: 2,800千円 (直接経費: 2,800千円)
キーワードミオシンV / アクチン / 分子モーター / プロセッシブ / 化学・力学共役 / ATPase
研究概要

1)ミオシンVのプロセッシブ運動:ひよこ脳より抽出精製したミオシンVのカルモジュリンを蛍光標識した牛脳カルモジュリンと部分置換する方法により、個々のミオシンVを蛍光顕微鏡で可視化することに成功した。アクチンフィラメントを機能を損なわずにガラス基板に固定する方法を開発した。これらに基づき、アクチンフィラメント上を個々のミオシンVが長距離アクチンから解離せずに滑り運動すること、すなわち高度にプロセッシブであることの直接的な証明を世界で初めて与えた。Run Length、1分子滑り速度のイオン強度依存性、最大ATPase活性を決定した。1分子滑り速度は最大1um/sec、最大ATPase活性は2.5/secであった。これらの値より、1ATPの分解で平均400nm滑ることを示唆した。レーザートラップ法ですでに観察されているステップサイズが40nm程度であることから、1ATPの加水分解で10ステップ滑ることになる。極めてルースな化学・力学カップリングであることが示唆された。このカップリングの直接的な証明は今後の大きな課題である。
2)ミオシンIIの力学特性とATPase反応との定量的関係:筋肉のミオシンIIによって起こされるアクチンフィラメントの滑り運動の速度、力発生の大きさがATPase反応のキネティクスとがどのように関係しているかは、1950年代からの大きなテーマの一つである。それ故、これは多くの研究者によって研究されてきたが、はっきりした答えが見出せないまま半世紀が経った。この重要問題を解決すべく、滑り運動速度、発生張力を様々な条件で測定し、また、対応するATPase活性を測定した。膨大なデータを集積し、また滑り運動の現象論的なモデルを構築し、その結果、極めて美しく単純な定量的な関係を見出すことに成功した。この関係は我々のデータばかりでなく、過去に世界のいくつかの研究室で発表されたデータをも包括的に説明した。筋肉研究の歴史に残る研究成果と自負している。

報告書

(1件)
  • 2000 実績報告書
  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] Sakamoto,T.,Amitani,I.,Ando,T.: "Direct Observation of Processive Movement by Individual Myosin V Molecules."Biochem.Biophys.Res.Commun.. 272・2. 586-590 (2000)

    • 関連する報告書
      2000 実績報告書
  • [文献書誌] Amitani,I.,Sakamoto,T.,Ando,T.: "Link between the Enzymatic Kinetics and Mechanical Behavior in an Actomyosin Motor."Biophys.J.. 80. 379-397 (2001)

    • 関連する報告書
      2000 実績報告書

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公開日: 2000-04-01   更新日: 2016-04-21  

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