研究課題/領域番号 |
12030218
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研究種目 |
特定領域研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
荒田 敏昭 大阪大学, 大学院・理学研究科, 助教授 (70151165)
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研究期間 (年度) |
2000
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研究課題ステータス |
完了 (2000年度)
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配分額 *注記 |
1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
2000年度: 1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
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キーワード | アクチンモノマー / ミオシンヘッド / キネシン / チューブリン / X線小角散乱 / 電子スピン共鳴 / 結晶解析 / スピンラベル |
研究概要 |
我々は筋収縮のエネルギー変換を蛋白質の分子構造に立脚して理解するために、最小単位であるアクチン単、2量、3量体とミオシン頭部の複合体のX線散乱実験とモーター蛋白用にESR精密角度計測を行った。Gアクチンを化学修飾し、全く重合しないがミオシンと結合するアクチンモノマーを調製し、ミオシン頭部S1との1:1複合体を形成させ、X線溶液散乱強度パターンのモデル計算フィットではアクチンモノマー分子上で、S1が長軸のまわりに90度以上回転した。この結果はATP加水分解中のアクチン-ミオシンの弱い結合の本体を捉えたものと考えれた。今年度はアクチン2量体、3量体を作成し、さらに高次の構造を解析した。重合しない2量体、3量体ともKl中の化学修飾で得られた。90mMKClでは2:1、3:1複合体ができた。また複合体形成によるATP分解促進やATPによる結合強度の変化も認められなかった。90mMKClにおける2:1または3:1複合体のX線散乱実験も成功し解析を始めた。その結果、アクチン単独では1、2または3量体×2を形成し、S1との結合で×2は解離し、1、2または3量体に1個のS1が結合すると解釈できた。アクチン・ミオシン複合体モノマーの結晶化も精力的に押し進めているがまだ成功には至っていない。 モーター蛋白用高感度ESR測定のためループギャップ共振器を試作し、引続き調整中である。最近はミオシンネック軽鎖に結合したスピンラベルのESRスペクトルを頭部2つから由来するスペクトル和として精密fitした。それ以外の可能性(ランダム+単一角度)も検定したがフィットは悪かった。チューブリン(TU)結合部位の側鎖のスピンラベルはTUへのキネシン結合の飽和度に依存し、協同的に束縛を受けた。このことはキネシンの方向性のある運動が、TUサブユニット間で構造的に生じる結合強度の空間差によるという仮説を支持した。
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