研究課題/領域番号 |
12034214
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研究種目 |
特定領域研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
審査区分 |
生物系
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研究機関 | 名古屋大学 |
研究代表者 |
武内 恒成 名古屋大学, 大学院・理学研究科, 講師 (90206946)
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研究分担者 |
高橋 直樹 奈良先端科学技術大学院大学, バイオサイエンス研究科, 教授 (30179501)
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研究期間 (年度) |
2000 – 2001
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研究課題ステータス |
完了 (2000年度)
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配分額 *注記 |
1,600千円 (直接経費: 1,600千円)
2000年度: 1,600千円 (直接経費: 1,600千円)
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キーワード | 蛋白質大量発現 / 構造解析 / 細胞骨格 / 細胞接着 |
研究概要 |
1)構造解析および蛋白質機能解析のために、バキュロウイルス発現系を上回る大量の天然型蛋白質を得ることができるカイコ核多核体病ウイルス(BmNPV)を用いた発現系を導入するとともに、バキュロウイルスSf9細胞にも感染できるベクター系を確立した。幾つかの分子で発現を試み、今までにClipinを含む8種類の蛋白質で発現に成功した。とくに、神経回路形成で重要な役割を果たす接着分子TAG-1とそのリガンドであるコンドロイチン硫酸プロテオグリカンPhosphacanの発現を行い、これらの激しい糖鎖修飾を受ける分子群でもされるべき修飾を受け生理活性を持つ分子を得られることを示した。昨年来、精製の条件も検討し、汎用できる系としていよいよ構造解析レベルにも耐えうるシステムを確立できた。2) 我々は、神経細胞のアクチン制御に関わる新規神経特異的アクチン結合蛋白質Clipin C/Coronin B5を同定し、解析を進めた。ヒト・マウスでは少なくとも5つのファミリー分子が存在し、それぞれにその発現は組織によって住分けていた。これらClipin/coroninファミリーの分子は、N末側に5つのWD40ドメインとC末側にβヘリックス領域を持っている。WD40ドメインはG蛋白質βや、TAF-II、β-COPなど様々な分子にみられ、分子間相互作用に関わるとされるが詳細な機能は不明である。Clipin Cは少なくともこのWD40ドメインだけではアクチン結合は示さず、N末側とC末側にアクチン結合領域が存在していた。さらにこの分子群の機能を明らかにする目的で結合分子を検索した結果、すでに報告した細胞接着裏打ち分子のvinculinだけでなく、さらにp40phoxとも結合していることが、住本博士(九州大・生医研)との共同研究によりわかった。p40phohは、血球細胞において食作用NADPHオキシダーゼ群の細胞質内活性化因子の一つで、p67phox、p47phoxとともにその制御を司ること、また細胞極性形成への関与が知られる。我々は、p40phoxが神経系細胞にも広く存在することを示し、結合領域はClipinCのWD40ドメインであることを明らかにした。また、ClipinCの細胞への発現実験から、ストレスファイバーの制御や、特にRacの下流でラッフル膜形成に関わることを示した。p40phoxはp67phoxと常に結合しており、このp67phoxはRacと結合していることが知られている。つまり、ClipinCはp67/p40phoxを介してRacの制御をうけてアクチン制御・細胞極性形成に関わることが明らかとなった。
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