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HIV潜伏感染と再活性化におけるCpGメチル化制御の意義

研究課題

研究課題/領域番号 12035203
研究種目

特定領域研究(A)

配分区分補助金
審査区分 生物系
研究機関東京大学

研究代表者

渡邉 俊樹  東京大学, 医科学研究所, 助教授 (30182934)

研究分担者 石田 尚臣  東京大学, 医科学研究所, 助手 (80293447)
研究期間 (年度) 2000
研究課題ステータス 完了 (2000年度)
配分額 *注記
2,600千円 (直接経費: 2,600千円)
2000年度: 2,600千円 (直接経費: 2,600千円)
キーワードHIV / 潜伏感染 / ウイルス再活性化 / CpGメチル化 / 細胞周期依存的脱メチル化 / CREB / ATF結合配列
研究概要

HIVの潜伏感染と再活性化におけるCpGメチル化制御の意義を検討した。現在までに以下のような結果を得て、論文を投稿中である(一部は東大医科研ヒト疾患モデル研究センターの岩倉らとの共同研究)。1)in vitroでCpGをメチル化されたHIV LTRは基礎転写活性のみならず活性化刺激に対する反応性が著しく低下する。2)HIV慢性感染細胞株およびHIV transgenic mouse(HIV-Tg)では、ウイルス遺伝子発現のレベルがLTR U3領域のCpGメチル化の程度と相関する。3)細胞外からのウイルス遺伝子再活性化シグナルによってU3領域のCpG脱メチル化が誘導される。4)HIV-Tg脾臓細胞でのウイルス遺伝子再活性化には細胞周期の進行=DNA合成が必要条件である。従って、活性化刺激による脱メチル化の作用点が維持メチル化酵素Dnmt1の活性阻害であることが示唆される。5)この誘導に際して、LTRU3内に存在する2ケ所のCREB/ATF配列内のCpGが特異的に脱メチル化される。6)これらの配列にはCpGのメチル化の有無に関わらず結合する共通のタンパク質が存在し、それは既知のCREB/ATFファミリー転写因子とは異なる。7)この部位には非メチル化配列特異的に複数の核内因子が結合しうること。
以上の結果は、HIVの潜伏感染成立におけるCpGメチル化の重要性を示すと共に、再活性化刺激が脱メチル化を誘導すること、その際の作用は細胞外刺激によるDNA複製を介する受け身の過程=メインテナンスメチル化の阻害によること、脱メチル化部位を規定する未知の特異的結合タンパク質=脱メチル化の"pilot protein"が存在すること、脱メチル化したこの部位には種々の転写因子が結合し転写の活性化おこることが示唆される。現在、脱メチル化部位を規定する分子の精製と同定の作業を進めている。

報告書

(1件)
  • 2000 実績報告書

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公開日: 2000-04-01   更新日: 2018-03-28  

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