研究課題/領域番号 |
12035215
|
研究種目 |
特定領域研究(A)
|
配分区分 | 補助金 |
審査区分 |
生物系
|
研究機関 | 愛媛大学 |
研究代表者 |
安川 正貴 愛媛大学, 医学部, 助教授 (60127917)
|
研究分担者 |
薬師神 芳洋 愛媛大学, 医学部, 助手 (30294797)
酒井 郁也 愛媛大学, 医学部, 助手 (10205700)
|
研究期間 (年度) |
2000
|
研究課題ステータス |
完了 (2000年度)
|
配分額 *注記 |
2,300千円 (直接経費: 2,300千円)
2000年度: 2,300千円 (直接経費: 2,300千円)
|
キーワード | エイズ / CXCR4 / 転写因子 / YY1 / HHV-6 / ケモカインレセプター |
研究概要 |
ヒトヘルペスウイルス6型(HHV-6)感染によるHIV-1 coreceptorであるCXCR4の発現抑制機構を検討し、下記の結果が得られた。 1)HHV-6およびHHV-7感染によって細胞表面CXCR4発現量の著しい低下を認めた。この発現低下は転写レベルでの異常によるものであった。 2)CXCR4発現低下に伴い、SDF-1添加による細胞内カルシウムイオン濃度上昇程度とmigrationの低下を認めた。 3)CXCR4 mRNA発現抑制のメカニズムを検討したところ、CXCR4プロモーター上流320base周辺に転写を抑制する領域を同定でき、その抑制程度はHHV-6感染細胞でより著明であった。 4)転写抑制領域をプローブとしたEMSAによって、HHV-6感染により、転写抑制因子であるYY1の結合が増強することが示された。また、YY1強制発現によってCXCR4発現が抑制されることが確認された。 5)HHV-6感染細胞では非感染細胞と比べ、YY-1とc-Mycとの結合量が低下しており、その結果CXCR4プロモーターに結合できるフリーなYY1レベルが上昇し、CXCR4発現抑制に結びつくものと考えられた。 6)さらにHHV-6感染細胞では、c-MycとMaxとの結合量が増強し、他方MaxとMadとの結合量が低下していることが明らかとなった。 本研究で得られた結果をもとに、今後転写因子に焦点を当てたHIV coreceptor発現調節による新たなエイズ予防・治療戦略を追求する予定である。
|