研究課題/領域番号 |
12035228
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研究種目 |
特定領域研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
審査区分 |
生物系
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研究機関 | 国立感染症研究所 |
研究代表者 |
横田 恭子 国立感染症研究所, 免疫部, 室長 (20182701)
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研究期間 (年度) |
1999 – 2000
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研究課題ステータス |
完了 (2000年度)
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配分額 *注記 |
2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
2000年度: 2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
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キーワード | HIV-1 / Nef蛋白の機能 / T細胞活性化 |
研究概要 |
HIV-1 NefはN末のミリストイル化を介して膜に結合して存在する。このことがウイルスの感染性の強化のみならず、免疫機能に重要な役割を果たす細胞表面抗原(CD4やMHC class I)の発現抑制、T細胞の活性化シグナル伝達分子との結合に必須であると考えられているが、膜に結合することによって発揮されるNefの機能が病気の発症誘導にどう関与しているのかは不明である。そこで、強力なEF-1αのプロモータ下に野生型Nef27kD、N末19アミノ酸を欠く25kD NefおよびN末36アミノ酸のみをコードしてSH3結合領域を欠くdXKを発現するベクターを作成し、CEM細胞に遺伝子導入した。樹立された2つの27kD Nef発現CEMは両方ともCD4およびMHC class Iの発現が低下することを確認したが、同じ条件で25kDおよびdXK Nef蛋白を発現する細胞を得ることはできなかった。Nef発現CEM株をPMAとIonomycinで刺激した後アポトーシスを誘導すると、アポトーシス誘導にはNefの発現による影響は認められず、IL-2Rαの発現誘導が低下したことから、これらのクローンではNefがT細胞の活性化を抑制する可能性があると考えられた。しかしながら、恒常的にNefを発現する細胞ではクローン間の性状が異なっており、Nefの効果を的確に判定することが困難であると考え、Tetracyclin制御下にNef発現のon/offが可能なT細胞の確立を試みた。COS細胞では、完全にon/offの調節が認められたが、CEMでは同じCMVをプロモーターとしたTetのtransactivator(tTA)の発現が確認できなかった。現在はEF-1αのプロモーター下にrTAを発現させ、Nefの発現制御可能なCEM細胞を樹立している。
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