研究課題/領域番号 |
12039233
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研究種目 |
特定領域研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
審査区分 |
人文・社会系
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研究機関 | 東京都立大学 |
研究代表者 |
LONG Daniel 東京都立大学, 人文学部, 助教授 (00247884)
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研究期間 (年度) |
2000
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研究課題ステータス |
完了 (2000年度)
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配分額 *注記 |
1,600千円 (直接経費: 1,600千円)
2000年度: 1,600千円 (直接経費: 1,600千円)
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キーワード | 混合言語 / 言語接触 / 欧米系島民 / BONIN ISLANDS / 父島 / 小笠原諸島 / 危機言語 / 消滅言語 |
研究概要 |
平成12年度の期間中に、島での現地調査を2回行なった(2000年8月、2001年3月予定)。録音調査や面接調査以外にも、墓石記録の調査、小学校、高等学校で保管している旧ラッドフォードスクール(米海軍が島民のために開設した学校)の資料閲覧、教会資料の閲覧などを行なってきた。 2000年8月には、小笠原村や東京都立大学の後援をもらって、「小笠原諸島の言語・歴史・社会」というテーマで公開シンポジウムを父島で8月2日から4日まで開催した。小笠原の歴史、人類、言語、離島における法律状況、および世界の離島の比較研究などについて、活発な議論がなされた。130人ぐらいの島民が参加した。その後、8月5日〜10日、父島で面接による聞き取り調査を行ない、音声言語資料の収集に努めた。 10月2日〜4日、ホノルルに渡り、ハワイ大学のEmily Hawkins先生、およびJoel Bradshaw先生に会い、本研究について、助言をいただいた。ポリネシア諸言語の専門家であるHawkins氏と討議した結果、小笠原における/w/と/v/の混用状況は初代ポリネシア系島民の言語的影響の名残ではないかという結論に至った。また、ミクロネシア諸言語の専門家であるBradshaw氏と小笠原における流音の3種類や4種類の使い分けについて討議した結果、ミクロネシアやメラネシアから移住してきた島民の影響による状況ではないかと仮説を立てることができた。また、2000年10月7日に米国ミシガン州で開かれた第29回言語変異分析学会、および10月28日に広島で開かれた変異理論研究会で本研究の研究成果を発表した。 一方、ウェブサイトを設置し、小笠原諸島に関する人文・社会科学関連の文献目録を作成し、公開している。現在は、関連資料(史料、談話のテキストと音声、画像、動画、民謡など)を収集し、研究者も一般島民も利用できるCD-ROMを作成中である。
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