研究概要 |
伝統的な教授方法の見直しを,(1)人文系専門科目の教授内容をマルチメディア化し,(2)構成主義的授業観で,教授-学習モデルを検討し,(3)その内容をウェブ上で活用できるよう教材情報を構築し,学生の個性に応じた教授モデルを開発し、試行した。教職科目として「教育実践学」を取りあげ、実際の授業場面の取材や授業過程での思考の把握など多様な情報を収集した。授業者のデータと子供のデータを収集しVODシステムにこれらの情報を組み込み、インターネットによるを授業システムとした。システム機能としては、「他者評価」、「指導者評価」、「学習提示情報」を組み込み、主体的な学習を、個別学習、小集団学習の携帯でネットワーク上で展開できるシステムとした。利用者の学習履歴を記録する機能を持たせ、分析情報を収集した。大学生を対象に、学習指導案作成を目標に運用し試行した。その結果、システム機能は、主体的学習を推進すること、授業内容情報は、初心者に参照されるが、授業過程情報は実習経験者に参照されることが明らかになった。特に「他者評価機能」は、授業実践力の未発達な学生同士による教材研究、学習指導案作成・検討においても和歌の解釈や学習指導案の内容を反省的に振り返られ、その内容をある程度は高めることができる。しかし、グループ内の学生同士によってうまく意見交流を行えないと学習指導案の内容を反省的に振り返ることができず、その内容を高めることができない、点が指摘されるなど、改善点が明らかになった。
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