研究課題/領域番号 |
12040215
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研究種目 |
特定領域研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
審査区分 |
人文・社会系
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研究機関 | 上越教育大学 |
研究代表者 |
小川 亮 上越教育大学, 学校教育研究センター, 助教授 (00194465)
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研究期間 (年度) |
2000
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研究課題ステータス |
完了 (2000年度)
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配分額 *注記 |
1,300千円 (直接経費: 1,300千円)
2000年度: 1,300千円 (直接経費: 1,300千円)
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キーワード | 情報教育 / 教員養成 / 情報社会への適応力 / 態度測定 / 尺度構成 |
研究概要 |
情報教育は、平成14年度、平成15年度から実施される学習指導要領の総則ならびに各教科の指導目標の中で、重視すべき内容として取り上げられている。情報教育の本質は、常に新しい情報が生まれ、昨日までの常識が明日の非常識になるような知識の陳腐化の高速化に対して、常に積極的に立ち向かい、新しい知識を自らも発信し続けられる能力の育成にある。本研究では、新しい情報への興味の強さと、新しい情報を鵜呑みにしない冷静な批判的思考の能力を測定する情報対処尺度を開発する。平成12年度は、今回開発した項目を利用して、上越教育大学で平成12年度に行った情報教育カリキュラムの初年度の効果を評価した。 (1)情報化社会に適応する態度を測定する28項目の尺度を作成した。(2)学部1年生から4年生、大学院生、情報教育に関わってる教師や大学の教員、計170名を対象に実施した。(3)被験者群を、初心者、初中級、中上級の3つの熟練度レベルに分けた。(4)被験者の熟練度を基準として、項目分析を行った。(5)因子分析を行い7つの因子を抽出した。第I因子は「機械文化への効力感」、第II因子は「計画的解決」、第III因子は「課題解決の多様性」、第IV因子は「冷静さ」、第V因子は「ビデオ予約録画」、第VI因子は「困難さへの挑戦」、第VII因子が「新奇性嗜好」の因子であった。 項目分析の結果から、外的な基準としての熟練度を明確に弁別する力のある項目ばかりではないことが示された。また因子分析の結果から、構成概念的な妥当性が裏付けられたが、「ビデオ予約録画」など単一項目のみで抽出される因子については、項目内容の再検討が必要であることが明らかとなった。 成果については、特定領域研究(A)「高等教育改革に資するマルチメディアの高度利用に関する研究」の平成12年度の報告書に掲載すると共に、日本教育工学会において発表する予定である。
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