研究課題/領域番号 |
12042218
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研究種目 |
特定領域研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
審査区分 |
理工系
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
北森 武彦 東京大学, 大学院・工学系研究科, 教授 (60214821)
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研究分担者 |
火原 彰秀 東京大学, 工学部・附属総合試験所, 助手 (30312995)
渡慶次 学 (財)神奈川科学技術アカデミー, インテクレーテッドケミストリープロジェクト, 研究員 (60311437)
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研究期間 (年度) |
2000 – 2001
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研究課題ステータス |
完了 (2001年度)
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配分額 *注記 |
3,600千円 (直接経費: 3,600千円)
2001年度: 1,700千円 (直接経費: 1,700千円)
2000年度: 1,900千円 (直接経費: 1,900千円)
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キーワード | 人工ナノ空間 / ガラスマイクロチップ / 蛍光寿命測定 / ローダミン / 空間サイズ依存 / 誘電率 / 粘度 / 液相クラスター / 反応ダイナミクス / 顕微過渡レンズ分光法 / ナノメート空間 / 高速原子線法 / 石英ガラス / レーザー分光 / 多光子イオン化 / 水和電子 |
研究概要 |
本研究では、溶液を特長づけるの最小構成単位と考えられているクラスターの反応ダイナミクス計測を光熱変換分光法とマイクロチップ技術の利点を活用して実現することを目指している。溶液クラスターの大きさの数倍から数百倍の大きさと考えられる10〜数100nmの微小空間に液体を閉じこめ、測定することより、通常の大きさでは困難なバルク液体との情報を分離することを着想した。 1.ナノ空間の作製 ナノ空間の作製には、電子線リソグラフィー・高速原子線加工法を用いた。また、溶液の導入路として幅190μmのチャネルをサンドブラストエッチングで作製した。ナノ空間として完成させるために、厚さ170μmの石英基板をふっ酸接合法にて接合した。溶液の導入には毛細管現象を利用する方法を利用した。ナノ空間として、幅330nm・深さ220nmの流路(330nm空間)・幅850nm・深さ620nmの流路(850nm空間)を、対照のバルク空間として幅250μm・深さ100μmの流路(250,000nm空間)を測定に用いた。 2.蛍光寿命測定と空間サイズ効果 ローダミンB(RB)水溶液、スルホローダミン101(SR101)水溶液、ローダミン6G(R6G)水溶液を測定した。どの色素の場合もサイズに依存して波形が変化した。RBの場合には空間が小さくなるほど寿命が長くなり、SR101・R6Gの場合には、330nm空間のみ寿命が短くなることがわかった。寿命のサイズ依存は溶液の濃度にはほとんど依存せず、人工ナノ空間の溶媒物性を示していると考えられる。過去の文献等の知見より、SR101・R6Gの寿命の変化は誘電率変化に、RBの寿命変化は粘性変化に対応づけられると考えた。この変化の原因について、ガラス壁面の電荷などの影響により溶液クラスターの性質が顕在化してきているのではないかと考えられる。 ナノメートルサイズの空間を人工的に加工し、その中で溶液の分光測定した例はこれまでになく、世界にさきがけナノ空間の液相化学が実現できたといえる。
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