研究課題/領域番号 |
12042243
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研究種目 |
特定領域研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
審査区分 |
理工系
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研究機関 | 九州大学 (2001) 京都大学 (2000) |
研究代表者 |
吉澤 一成 九州大学, 有機化学基礎研究センター, 教授 (30273486)
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研究期間 (年度) |
2000 – 2001
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研究課題ステータス |
完了 (2001年度)
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配分額 *注記 |
3,600千円 (直接経費: 3,600千円)
2001年度: 1,700千円 (直接経費: 1,700千円)
2000年度: 1,900千円 (直接経費: 1,900千円)
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キーワード | 密度汎関数法 / 化学動力学 / メタンモノオキシゲナーゼ / シトクロームP450 / 触媒 / 酵素 / 金属酵素 |
研究概要 |
本研究では、触媒反応や酵素反応に関して密度汎関数法を用いて化学動力学的研究を行った。具体的には以下の研究を行った。 アルカンを常温常圧でアルコールに変換するシトクロームP450とメタンモノオキシゲナーゼは、それぞれヘム活性サイトと非ヘム鉄2核活性サイトを有する。これらの酵素の構造と反応性を解明するために、密度汎関数法を用いた理論的解析を行った。その結果アルカンから水素引き抜きが起こり、中間体を経て最終的にアルコールを含む鉄錯体を形成することを明らかにした。これらの反応機構は気相中で起こる裸の鉄オキソ種とメタンとの反応機構から得られる知見と一致する。さらにシトクロームP450の反応について化学動力学数法を用いた理論的解析を行った。とくに反応座標に沿って微少な運動量を分子系に与えたときにどの程度の時間で素反応が進行するかを明らかにし、ラジカルクロック実験によって求められているラジカル寿命との関連について考察を行った。 理論化学の立場から酵素機能の解明を行う研究はこれまでにあまりなされていなかったが、本研究で理論化学的手法がこの種の反応機構研究の主力となりうることを示したことは意義深いと思われる。
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