研究課題/領域番号 |
12042251
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研究種目 |
特定領域研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
審査区分 |
理工系
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
神戸 宣明 大阪大学, 大学院・工学研究科, 教授 (60144432)
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研究分担者 |
寺尾 潤 大阪大学, 大学院・工学研究科, 助手 (00322173)
国安 均 大阪大学, 大学院・工学研究科, 講師 (00252594)
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研究期間 (年度) |
2000 – 2001
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研究課題ステータス |
完了 (2001年度)
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配分額 *注記 |
3,600千円 (直接経費: 3,600千円)
2001年度: 1,700千円 (直接経費: 1,700千円)
2000年度: 1,900千円 (直接経費: 1,900千円)
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キーワード | ラジカル付加反応 / アート錯体 / ハイパーバレント活性種 / 理論計算 / 交換反応 / ハイパーバレント化合物 |
研究概要 |
本研究では、ヘテロ原子化合物とラジカル種およびアニオン種との反応で生成するハイパーバレント化合物について、ab initio法による理論計算を行い、その構造とエネルギー、ならびに元素による差異と一般性を明らかにするとともに、テルルのハイパーバレント化合物を活性中間体とする新しい合成反応の開発を行った。その成果は以下の通りである。1.第14〜17族元素化合物とラジカル種およびアニオン種との反応によるハイパーバレント化合物生成反応について、B3LYP法およびMP2法を用いた理論計算を行い、その構造とエネルギーを明らかにした。2.得られた結果を詳細に検討することにより、反応性に関する元素による差異と一般性を解明した。即ち、アニオン種との反応によるアート錯体生成反応は、周期表で左に位置する元素ほどエンタルピー的に有利であるが、ラジカルとの反応で生成するハイパーバレント化合物は14族元素の場合不安定である事を明らかにした。また、15族元素は周期によらず安定なハイパーバレントラジカルを生成するが、16族、17族元素の場合には、周期による差異が大きく、後周期元素ほどハイパーバレントラジカルの生成が有利である事を明らかにした。テルルは第15族と同程度にハイパーバレントラジカルを生成しやすい事を明らかにした。3.上記の結果より、テルリドは炭素アニオンや炭素ラジカルと容易に反応し、テルル上での置換反応が効率よく進行することが見出され、この反応特性を利用して、テルル-金属交換反応や、ラジカル反応条件下、テルリドの炭素-炭素不飽和結合への付加反応を開発した。
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