研究課題/領域番号 |
12045213
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研究種目 |
特定領域研究
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配分区分 | 補助金 |
審査区分 |
理工系
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
海老塚 豊 東京大学, 大学院・薬学系研究科, 教授 (90107384)
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研究分担者 |
藤井 勲 東京大学, 大学院・薬学系研究科, 助教授 (70181302)
市瀬 浩志 東京大学, 大学院・薬学系研究科, 助手 (40282610)
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研究期間 (年度) |
2000 – 2002
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研究課題ステータス |
完了 (2003年度)
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配分額 *注記 |
17,600千円 (直接経費: 17,600千円)
2002年度: 4,200千円 (直接経費: 4,200千円)
2001年度: 5,800千円 (直接経費: 5,800千円)
2000年度: 7,600千円 (直接経費: 7,600千円)
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キーワード | 生合成酵素 / 生合成遺伝子 / 機能発現 / ポリケタイド / ポリケタイド合成酵素 / 糸状菌 / トリテルペン / トリテルペン合成酵素 / カルコン / スチルベン / オキシドスクワレン / サポニン / ポロケタイド / 生合成 / 酵素 / メラニン / 分生子 / ソラナピロン / Aspergillno fumigatuo / 合成酵素 / 色素 |
研究概要 |
微生物や植物の生産する天然物は、医薬品をはじめとする有用物質の探索源、供給源として最も有望視されるケミカルプールである。本研究では、天然物の中でも最も構造多様性に富むポリケタイドおよびトリテルペンの基本骨格構築にかかわる生合成酵素を取り上げ、精密な機能解析を基盤とした分子多様性の創出を試みた。 (ポリケタイド合成酵素の機能解析) 各種糸状菌より相同性を利用したPCR法およびライブラリースクリーニングを組み合わせ、新規I型ポリケタイド合成酵素遺伝子を多数クローニングし、異種糸状菌あるいは酵母における発現系を利用して酵素機能を同定した。これらの研究から、糸状菌のメラニン生合成に新系路の存在することを見いだした。また、変異導入酵素の機能解析から、新たな機能を持つドメインの存在も明らかにしている。植物、バクテリア由来のIII型ポリケタイド合成酵素についても、新規酵素遺伝子をクローニングしたほか、各種変異導入酵素を作成し、基質・生成物特異性制御に関わるアミノ酸残基の特定に成功した。 (トリテルペン合成酵素の機能解析) 各種トリテルペン生産植物より30種を越えるOSC cDNAをクローニングし、酵母での発現により酵素機能の同定を行い、そのうち3種は新規の生成物特異的酵素であった。このほか、単子葉植物からは初の複数の生成物を与える多機能型酵素を同定した。また、モデル植物であるシロイヌナズナからは13種中8種のトリテルペン合成酵素をクローニングし酵素機能の解析を行った。これらの酵素が生成するトリテルペン骨格は同定されたものだけでも25種を越えており、そのうち少なくとも3種は新規のトリテルペン骨格であった。 本研究で得られた成果は、機能ゲノム学的アプローチにより効率良く新規天然物を探索することが可能であることを示しており、また、遺伝子組み換え技術による希少有用天然物の安定大量供給への道を開くものである。
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