研究課題/領域番号 |
12045215
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研究種目 |
特定領域研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
審査区分 |
理工系
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
吉田 学 東京大学, 大学院・理学系研究科, 助手 (60301785)
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研究期間 (年度) |
2000
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研究課題ステータス |
完了 (2000年度)
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配分額 *注記 |
1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
2000年度: 1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
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キーワード | 精子 / 卵 / 受精 / ユウレイボヤ / 精子走化性 / 鞭毛運動 / 精子活性化・誘引物質 / 硫酸化ステロイド |
研究概要 |
受精の際、精子が卵に遭遇する確率を高める仕組みのひとつとして精子活性化・走化性現象が知られている。しかし、その精子活性化・誘引物質が微量なため精製が困難であることなどから、この現象の分子機構の研究はほとんど解明されていない。本研究では卵による精子の活性化及び誘引現象の分子メカニズムの全容解明のため、まずユウレイボヤ精子活性化・誘引物質(SAAF)の分子構造の解析を行い、さらに精子走化性における分子機構についての研究を行った。 まずSAAFの精製標品についてESI-TOF/MSを用いて分子量解析を行ったところ、m/z=297.132の二価陰イオンの単一ピークを得た。次に3H-NMR解析を行ったところ、この物質の構造はコレスタン骨格を持つ分子量594.256の新規の硫酸化ステロイドであることが推定された。さらにFAB/MSによる分子フラグメント解析を行ったところ、NMRによる推定構造式より予想される分子ピークパターンと良く一致する結果が得られ、また加水分解反応による脱硫酸化により精子活性化・誘引活性は消失することが明らかとなった。以上の結果より、SAAFの構造が実際にNMRによる推定構造を持つことが強く示唆された。 また、SAAFによる精子走化性時の分子機構の解析を行った。精子走化性においては細胞外カルシウムが必要であることが解っている。そこでどのようなカルシウムチャネルが関与しているのかを検定した。その結果、電位依存性カルシウムチャネルの特異的阻害剤であるニフェジピン等が全く効果を持たないのに対して容量作動性カルシウムチャネルの阻害剤であるSK&F96365等が効果的に精子の走化性運動を抑制すること、実際に精子中において容量作動型カルシウム流入が見られることから、精子走化性においては容量作動性カルシウムチャネルが働いていると思われる。
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