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古細菌細胞膜脂質における特異な炭素-炭素結合の生合成機構の解明

研究課題

研究課題/領域番号 12045224
研究種目

特定領域研究(A)

配分区分補助金
審査区分 理工系
研究機関東京工業大学

研究代表者

江口 正  東京工業大学, 大学院・理工学研究科, 助教授 (60201365)

研究期間 (年度) 2000
研究課題ステータス 完了 (2000年度)
配分額 *注記
1,900千円 (直接経費: 1,900千円)
2000年度: 1,900千円 (直接経費: 1,900千円)
キーワード古細菌 / 細胞膜脂質 / 生合成
研究概要

生物にとって外界と自己を仕切る膜脂質は非常に重要な役割を果たしている。真正細菌、真核生物とは異なる第三の生物群として分類される古細菌は、海底火山や塩田などの高温・高圧・高塩濃度・酸性などの環境に生息しており、このような環境で生息していくにはその膜脂質の重要性はなおさらのことである。古細菌の膜脂質は他の生物群とは異なり、イソプレノイド鎖がグリセロールとエーテル結合した特異な構造をしている。更に一部の古細菌には36員環、72員環の大環状脂質も存在する。これらの化合物はイソプレンユニットの"Head-to-Head"結合で分子内あるいは分子間で結合しており、生合成的観点からも非常に興味深い。
古細菌における大環状脂質の生成機構に関しては、その結合する炭素がメバロン酸の2位に由来して生合成されることだけが確詔されており、その炭素-炭素結合反応における前駆体さえ未だ不明である。このような状況のもとで先ず行うべきは、古細菌大環状脂質の生合成過程におけるメバロン酸から脂質疎水部における水素の挙動を追跡し、まずその反応機構及び前駆体の構造を予測することである。そこで大環状脂質を有する高度好熱性古細菌であり、絶対嫌気性のメタン菌Methanococcus janaschii(至適生育温度85℃)およびMethanobacterium thermoautotrophicum(至適生育温度65℃)における完全重水素化メバロン酸の取り込み実験を行った。完全重水素化メバロン酸の取り込み実験で得られた脂質のベンゾアート体の^1H NMRで解析した。その結果、重水素の取り込み率は約90%以上であり、かつ通常でイソプレノイド鎖の生合成では考えられない二重結合の異性化が起こっていることを明らかにした。また、これらの結果から大環状脂質生合成機構を推定した。現在この推定機構を検証すべく新たな取り込み実験を行っている。

報告書

(1件)
  • 2000 実績報告書
  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] T.Eguchi: "Unusual Double-bond Migration as Plausible Key Reaction in the Biosynthesis of the Isoprenoidal Membrane Lipid of Methanogenic Archaea"Chem.Commun.. 16. 1545 (2000)

    • 関連する報告書
      2000 実績報告書

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公開日: 2000-04-01   更新日: 2018-03-28  

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