研究課題/領域番号 |
12045229
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研究種目 |
特定領域研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
審査区分 |
理工系
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研究機関 | 静岡大学 独立行政法人産業技術総合研究所 |
研究代表者 |
近江谷 克裕 (近江 谷克裕) 独立行政法人産業技術総合研究所, セルダイナミクス研究グループ, グループ長 (20223951)
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研究期間 (年度) |
2000
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研究課題ステータス |
完了 (2003年度)
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配分額 *注記 |
6,400千円 (直接経費: 6,400千円)
2000年度: 6,400千円 (直接経費: 6,400千円)
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キーワード | 発光甲虫 / ルシフェラーゼ / ルシフェリン / 活性部位 / 発光色 / 変異体 / 生物発光 / 発光スペクトル / 構造林能相関 / pH酸性 |
研究概要 |
発光甲虫にはホタル科、ホタルモドキ科、ヒカリコメツキ科、イリオモテホタル科の4科が存在する。これまでにイリオモテホタル科イリオモテホタルルシフェラーゼ(発光酵素)及びその変異体についで、その酵素特性を検討した。本発光酵素はホタル科のものと比べ大きく異なる特徴は発光スペクトルが周りのpH環境に依存せず一定で{pH非依存型}、且つ半値幅が狭い点である。イリオモテホタル発光酵素野生型では548nmであったが種々の変異体を検討した結果、アミノ酸残基Thr-226を他のアミノ酸へ置換した変異体では最大発光波長が585nmに変化、橙色の発光色となった。また、Km値が普通のホタル科ルシフェラーゼに比べて数10倍以上となった。これらの特性を生かせば、発光色が安定化することから、鉄道虫から黄緑色(550nm)や赤色(620nm)と併せて色識別可能な第3番目の発光酵素が得られたことになる。また、ホタル発光酵素で同じ部位のアミノ酸残基を置換した結果、発光色が変化することが明らかとなった。本アミノ酸残基の部位は、推定された3次元構造上では直接、発光基質ルシフェリンを囲む位置には存在せず、発光色は活性部位を支える2次的な領域の構造変化により可変可能であることが明らかとなった。
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