研究課題/領域番号 |
12045231
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研究種目 |
特定領域研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
審査区分 |
理工系
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研究機関 | 静岡大学 |
研究代表者 |
有本 博一 静岡大学, 理学部, 助教授 (60262789)
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研究期間 (年度) |
2000
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研究課題ステータス |
完了 (2000年度)
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配分額 *注記 |
1,900千円 (直接経費: 1,900千円)
2000年度: 1,900千円 (直接経費: 1,900千円)
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キーワード | カリウドバチ / ベッコウバチ / 産卵 / 麻酔 / カルシウムイオン / ブラジキニン |
研究概要 |
ベッコウバチ(Cyphononyx dorsalis)は、雑木林などに生息する孤立性カリウドバチ(狩人蜂)である。アシダカグモやハシリグモなど網を張らない徘徊性のクモを狩り、毒液によって麻痺させたのち巣に持ち帰って産卵する。孵化した幼虫は麻痺状態のクモを餌として成長すると考えられている。この神経毒の解明を目指して研究をおこなった。 まず、生きたベッコウバチ80匹から毒嚢を摘出し、含水エタノールで抽出した。続いて、ヒト神経芽腫細胞内カルシウムイオン濃度上昇活性を指標としてゲル濾過クロマトグラフィー、逆相クロマトグラフィーで分画をおこなった。活性画分(重量 約0.1mg)は、クロマトグラムにおいて明瞭なピークを与えなかった。微量、且つ、混合物であるためNMRによる解析は困難であった。そこで、再び逆相クロマトグラフィーに付して保持時間1分間隔に分画し、活性試験結果とMALDI-TOF質量分析を比較したところ分子量1075のピークが活性物質であることがわかった。PSD実験によりフラグメントイオンを解析し、Thr^6-ブラジキニンと同定した。また、クロマトグラフィーの過程で、Thr^6-ブラジキニン以外の活性物質の存在が示唆されており、現在精製法の改良中である。 平行してクモを用いた活性評価を検討した。ベッコウバチの獲物となる徘徊性のクモは多量に入手できないので、代わりにジョロウグモを用いた。毒嚢エタノール抽出物、Thr^6-ブラジキニン、水(コントロール)を注入したところ、前者の2サンプルは運動障害を引き起こすことが分かったが、効果は持続せず、実際にフィールドで観察される長期間の麻痺とは異なるようである。
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