研究課題/領域番号 |
12045234
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研究種目 |
特定領域研究
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配分区分 | 補助金 |
審査区分 |
理工系
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研究機関 | 名古屋大学 |
研究代表者 |
近藤 忠雄 名古屋大学, 大学院・生命農学研究科, 教授 (70093028)
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研究分担者 |
吉田 久美 名古屋大学, 大学院・情報科学研究科, 助教授 (90210690)
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研究期間 (年度) |
2000 – 2002
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研究課題ステータス |
完了 (2003年度)
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配分額 *注記 |
12,800千円 (直接経費: 12,800千円)
2002年度: 2,400千円 (直接経費: 2,400千円)
2001年度: 4,000千円 (直接経費: 4,000千円)
2000年度: 6,400千円 (直接経費: 6,400千円)
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キーワード | アジサイ / 花色変異 / 微小電極 / 顕微分光 / アルミニウムイオン / ナノHPCL / プロトプラスト / デルフィニジン / ミクロHPCL / アシトシアニン / デルフィニジン3-グルコシド / 液胞PH / アントシアニン濃度 / ミクロHPLC / 3-カフェオイルキナ酸 / 5-カフェオイルキナ酸 / 細胞内微小pH電極 / 青色花色発現 / 金属錯体アントシアニン |
研究概要 |
19世紀以来の課題であったアジサイの生きた花の発色と変異機構を、はじめて、化学的に明らかにした。 本研究では、尊片から有色プロトプラストを得る方法を開発し、一色素細胞でのpH測定と色素成分の超微量分析に成功し、細胞内での発色条件を決定し、色再構築実験によって一細胞レベルでの発色-組成-pHの相関を決定し、赤色と青色アジサイの発色の仕組みを明らかにできた。14年度の一細胞科学を展開し、ナノHPLC分析法を開拓して、アントシアニンとコピグメントの一細胞内定量分析の可能となった。 アジサイの同一系統の赤、紫、青色の萼片をプロトプラスト化して、それぞれの有色細胞をマイクロマニュピュレーターを用いて分離した。生きた一細胞の吸収スペクトルは、顕微分光法によって測定し、同細胞を新に開発した細胞内イオン電極でpH測定した。赤色、紫色、青色では、吸収極大スペクトルが、それぞれ、543nm、558nm、589nmであった。アントシアニンのデルフィニジン3ーグルコシドシド(Dp3-G)細胞内濃度は、青、紫色の細胞では、15mM、赤色では24mM戦であった。ネオクロロゲン酸(5CQ)と5-p-ヒドロキシシンナモイルキナ酸エステル(5pCQ)とクロロゲン酸(3CQ)赤色、紫色、青色細胞内の成分比DP3-G:5CQ:5pCQ:3CQは、それぞれ、1:1.1:0.6:1.6、1:1.2:0.8:2.8、1:1.9:1.1:4.0であった。現在、それぞれの色の細胞pHとアルミニウムイオン濃度の測定を進めている。in vitroでの再構成実験で再現し、アジサイの発色と変異機構を一細胞レベルで明らかにする予定である。
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