研究課題/領域番号 |
12047208
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研究種目 |
特定領域研究
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配分区分 | 補助金 |
審査区分 |
理工系
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
柴橋 博資 東京大学, 大学院・理学系研究科, 教授 (30126081)
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研究分担者 |
斎尾 英行 東北大学, 大学院・理学系研究科, 教授 (10162174)
高田 将郎 東京大学, 大学院・理学系研究科, 助手 (20334245)
野本 憲一 東京大学, 大学院・理学系研究科, 教授 (90110676)
関井 隆 国立天文台, 太陽物理学研究系, 助教授 (20332158)
尾崎 洋二 長崎大学, 教養学部, 教授 (30011547)
鈴木 知治 東京大学, 大学院・理学系研究科, 助手 (20280935)
岩本 弘一 日本大学, 理工学部, 助手 (30318357)
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研究期間 (年度) |
2000 – 2003
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研究課題ステータス |
完了 (2003年度)
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配分額 *注記 |
27,700千円 (直接経費: 27,700千円)
2003年度: 4,400千円 (直接経費: 4,400千円)
2002年度: 4,400千円 (直接経費: 4,400千円)
2001年度: 6,900千円 (直接経費: 6,900千円)
2000年度: 12,000千円 (直接経費: 12,000千円)
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キーワード | 日震学 / ニュートリノ / 太陽内部構造 / 太陽内部 / 太陽ニュートリノ / アクシオン / 核反応断面積 |
研究概要 |
1)日震学により明らかになった太陽内部の音速分布の標準的太陽モデルの音速分布との相対的差を比べると、自転角速度に著しい遷移が見られるタコクラインと呼ばれる中心からおよそ0.65太陽半径付近で顕著な鋭いピークを持つ。日震学に基づく音速分布と密度分布と対流層底の位置を制限条件として、観測データに忠実な太陽内部モデルを作成することにより、タコクラインでの水素分布を定量的に求め、タコクラインで水素分布は、拡散の結果水素が輻射層上部で内側に向けて減少する標準的太陽モデルよりも、内側に向けて弱くしか減少していないことを明らかにした。この傾向は、輻射吸収係数や、状態方程式といった物理素過程の不確定性によっても変わることはない。日震学太陽モデルの作成に当たり、密度分布が観測と矛盾しない重元素の分布を色々試したが、タコクラインでの水素分布の結果は大きく変わることはないことも示された。音速分布の観測誤差は極めて小さいため、この観測誤差による影響も極めて小さい。この結果、タコクラインでの音速の標準的太陽モデルと実際の太陽の差は、物質の混合過程の有無の差から生じたものであり、実際の太陽では、タコクラインにおいて、何らかの物質混合過程が起きていると結論が得られた。 2)最新のデータに基づいて決定した太陽内部音速分布と密度分布を高速条件として、日震学太陽モデルを構築した。そのモデルから予想されるニュートリノ・フラックスを諸量の不定性に基づく不定性も含めて計算し、実測値を比較した。サドバリューにおける実測値とスーパーカミオカンデの実測値を組合わせて、ニュートニノ振動を仮定して推測されるニュートリノ・フラックスは、この予想値と矛盾しない。また、アクシオンの存在を仮定して、同様のモデルを作り、ニュートリノ振動を仮定したニュートリノ・フラックスと矛盾しない条件から、アクシオンのパラメータに制限を加えた。
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