研究課題/領域番号 |
12047214
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研究種目 |
特定領域研究
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配分区分 | 補助金 |
審査区分 |
理工系
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
九後 太一 京都大学, 基礎物理学研究所, 教授 (00115833)
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研究分担者 |
前川 展祐 京都大学, 大学院・理学研究科, 助手 (40273429)
小林 達夫 京都大学, 大学院・理学研究科, 助手 (60322153)
川崎 雅裕 東京大学, 大学院・理学研究科, 教授 (50202031)
波場 直之 三重大学, 工学部, 助手 (00293803)
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研究期間 (年度) |
2000 – 2003
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研究課題ステータス |
完了 (2003年度)
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配分額 *注記 |
13,500千円 (直接経費: 13,500千円)
2003年度: 3,200千円 (直接経費: 3,200千円)
2002年度: 3,200千円 (直接経費: 3,200千円)
2001年度: 3,500千円 (直接経費: 3,500千円)
2000年度: 3,600千円 (直接経費: 3,600千円)
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キーワード | MNS混合行列 / ニュートリノ / 異常U(1)電荷 / 宇宙背景放射 / インフレーション / E_6大統一理論 / ディラトン / Pseudo-南部-Goldstone粒子 / 大統一理論 / アフレック・ダイン機構 / レプトン非対称性 / 超対称性 / 湯川行列 / 異常U(1)ゲージ対称性 / 超対称性フレーバー問題 / ブレイン世界シナリオ / オービフォルド / Qボール / 超重力理論 / 質量階層構造 / インフレーション宇宙 / 元素合成 / ニュートリノ振動 / 世代構造 |
研究概要 |
今年度の研究実績は次の通りである。 九後は、二つの仮定1)クォーク・レプトンの質量行列が、異常U(1)電荷φ_iにより冪が与えられる因子化された形λ^{φ_i+φ_j}(Frogatt-Nielsen形)をとること、および2)このU(1)電荷φ_iがSU(5)GUTの構造を持つこと、を置くだけで、先ず、up型、down型クォークの質量データが必然的にレプトン側の牧-中川-坂田(MNS)混合行列U_{MNS}の大きな2-3混合を意味していることを示した。さらに太陽と大気ニュートリノの二乗質量差の比のデータをインプットすれば、1-2混合もまた必ず大きくなるということ、すなわちbi-large混合を導くことを示した。 川崎は、宇宙背景放射の精密観測(WMAP)の結果から導かれた宇宙のバリオン密度と宇宙の軽元素合成理論から導かれるバリオン密度が有意にずれていることを説明できるシナリオをレプトン数の非対称や元素合成後のバリオン数の増大等を導入することによって作った。さらに、それを具体的に実現するものとして超対称性理論におけるQボール生成に基づくモデルを提案した。 小林は、dilaton moduli場の素粒子の翼象論への重要な役割として、湯川結合の様々なmoduliへの依存性を計算した。そして4次元有効理論の結合の大きさを決める様々なdilaton moduli場の真空期待値の決定の機構を研究し、これらのmoduli場のインフレーション時での振舞いを調べた。 前川は、異常U(1)を用いた大統一理論の研究を継続し、E_6におけるdoublet-triplet splittingを実現するよりシンプルなモデルを提唱しただけでな、doublet-triblet splittingを実現するため昔提唱されたsliding singlet機構を一般化した。また、E_6大統一理論においては、レプトンセクターの混合角が一般的にクォークセクターの混合角よりも大きくなることを指摘し、その同じ構造がホリゾンタル対称性導入によるFCNCのsuppressionを自然に実現することを指摘した。また、ホリゾンタル対称性を持つE_6のヒッグズセクターを構築した。
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