研究概要 |
ニュートリノ質量は電子の質量に比べて1000万分の1程度以下であり、この微小質量を量子効果から説明するのが本研究の主眼である。太陽ニュートリノの欠損現象も観測され、大氣と太陽ニュートリノデータの示唆するe,μ,τ世代のニュートリノに関する質量様式は、e数-μ数-τ数(=L'-数)近似的保存と整合性がとれている。大気(太陽)ニュートリノを特徴付けるΔm^2_<atm>(Δm^2_【of sun】)の階層性Δm^2_<atm>>>Δm^2_【of sun】も示唆されている。本研究で「量子効果」を使用し、ニュートリノの質量様式を「e数-μ数-τ数近似的保存」で保証した理論的枠組みからΔm^2_<atm>>>Δm^2_【of sun】及び混合角(sin^22θ_<atm>【similar or equal】1,sin^22θ_【of sun】〜1)の物理的説明を試みた。1)SU(3)_LXU(1)_N模型を用い、L'-数保存1ループからΔm^2_<atm>をL'-数非保存2ループからΔm^2_【of sun】【approximately equal】10^<-9> eV^2(quasiVO)を得る。量子機構に特徴的なSU(2)_L-1重項のスカラーh^+がSU(2)_L-2重項の標準ヒッグススカラー(φ^+,φ^0)と統合されSU(3)_L-3重項のヒッグススカラー(φ^+,φ^0,h^+)或い(φ^0,φ^-,h^+)として一意的に導入される。対応する第三番目のヘビーレプトンω^0或いはκ^+を導入する。2)SU(3)_LXU(1)_N模型を用い、L'-数保存2ループからΔm^2_<atm>をL'-数非保存2ループからΔm^2_【of sun】【approximately equal】10^<-5> eV^2(LMA)を得る。(ξ^<++>,ξ^+,h^+)、対応する第三番目のヘビーレプトンE^-を導入する。3)SU(3)_LXU(1)_N模型を用い、L'-数保存ツリー効果からΔm^2_<atm>をL'-数非保存の1ループからΔm^2_【of sun】【approximately equal】10^<-5> eV^2(LMA)を得る。(φ^0,φ^-,h^+)と(ν,l^-,l^+)を使用する。レプトン数非保存のヒッグス4体相互作用からツリー質量が与えられる。さらに、最新のLMA解の太陽ニュートリノ振動データの大角度混合(sin^22θ_【of sun】〜0.8)を説明するため、4)SU(2)_LXU(1)_Yの枠組みで、L'-数保存と整合性のあるμ⇔τ置換対称性を課して解析、sin^22θ_【of sun】〜0.8を得るニュートリノの相互作用を提示した。
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