研究課題/領域番号 |
12050211
|
研究種目 |
特定領域研究(A)
|
配分区分 | 補助金 |
審査区分 |
生物系
|
研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
郭 伸 東京大学, 医学部附属病院, 助教授 (40160981)
|
研究分担者 |
後藤 順 東京大学, 医学部附属病院, 助手 (10211252)
|
研究期間 (年度) |
2000 – 2001
|
研究課題ステータス |
完了 (2001年度)
|
配分額 *注記 |
7,300千円 (直接経費: 7,300千円)
2001年度: 4,000千円 (直接経費: 4,000千円)
2000年度: 3,300千円 (直接経費: 3,300千円)
|
キーワード | グルタミン酸受容体 / 筋萎縮性側索硬化症 / 脊髄運動ニューロン / RNA編集 / GluR2 / AMPA受容体 |
研究概要 |
昨年に引き続き、筋萎縮性側索硬化症(ALS)の運動ニューロンにおけるAMPA受容体の分子変化を、サブユニットであるGluR2 mRNAに着目して単一神経細胞レベルでの検索を行った。脳・脊髄組織、単一・脊髄運動ニューロン組織を用いて、(1)正常対照の脊髄運動ニューロンにおけるAMPA受容体各サブユニットGluR1〜GluR4のmRNA発現量、特にGluR2 mRNAの全サブユニットに占める割合の測定、(2)ALSにおける(1)の変化の有無の検討、を目的とした。[方法・材料]材料は凍結保存したヒト剖検脊髄を用いた。単一ニューロンの切り出しにはlazor microdissector(浜松ホトニクス杜)を用いた。LightCycler System(Rcche Diagnostics)を用いた定量的RT-PCRをAMPA受容体各サブユニットGluR1〜GluR4について確立した。[結果](1)GLuR2 mRNAの発現量が最も多く、全サブユニットmRNAコピー数のほぼ80%を占めていた。GluR2 mRNAの比率は中枢神経の部位にかかわらずほぼ同様の値であった。(2)ALSの運動ニューロンでも各GluR mRNAのコピー数は保たれており、GluR2 mRNAの比率はむしろ増加する傾向が見られた。[考察]ALSの運動ニューロンAMPA受容体mRNA発現量およびGluR2サブユニット比率とも低下しておらず、AMPA受容体のサブユニット構成はALSでは変化していないことが明らかになった。AMPA受容体を介する神経細胞死がALSの病因に関わっていることが示唆されているが、GhR2を含めたサブユニットの発現量の変化はその要因ではなく、むしろGluR2 mRNA編集の低下が大きくAMPA受容体の機能を変化させる要因であることが明らかになった。
|