研究課題/領域番号 |
12050235
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研究種目 |
特定領域研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
審査区分 |
生物系
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研究機関 | 京都府立医科大学 |
研究代表者 |
河田 光博 京都府立医科大学, 医学部, 教授 (60112512)
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研究分担者 |
有井 達夫 岡崎国立共同研究機構, 生理学研究所, 助教授 (10109267)
松田 賢一 京都府立医科大学, 医学部, 助手 (40315932)
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研究期間 (年度) |
2000 – 2001
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研究課題ステータス |
完了 (2001年度)
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配分額 *注記 |
3,900千円 (直接経費: 3,900千円)
2001年度: 1,700千円 (直接経費: 1,700千円)
2000年度: 2,200千円 (直接経費: 2,200千円)
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キーワード | 海馬神経細胞 / グルココルチコイドレセプター / ミネラルコルチコイドレセプター / HSP90 / Lucifer Yellow / 樹状突起 / コンフォーカルレーザー顕微鏡 / 両側副腎摘出 / エストロゲンレセプター / アンドロゲンレセプター / 共焦点レーザー顕微鏡 / Ludifer yellow微量注入 / 海馬 |
研究概要 |
グルココルチコイドレセプターとミネラルコルチコイドレセプターの動態の分子基盤について詳細に検討を行い、以下の所見を得た。グルココルチコイドレセプターはデキサメサゾン、コルチコステロン、アルドステロンに対しては細胞質・核移行を生じたが、エストロゲンには反応しなかった。ミネラルコルチコイドレセプターはデキサメサゾン、コルチコステロン、アルドステロンの他に、プロゲステロンに対しても細胞質・核移行を行った。これはプロゲステロンが化学構造的にアルドステロンと近似しているからと考えられた。また、ミネラルコルチコイドレセプターはエストロゲンに対しては反応しなかった。細胞質・核移行にどのような分子シャペロンが関るのか検索した。Geldanamycinは熱ショックタンパクHSP90と結合することによって、シャペロン機能を阻害する薬物である。Cos細胞において、グルココルチコイドレセプターとミネラルコルチコイドレセプターはいずれもgeldanamycin投与によってリガンド投与による細胞質・核移行が阻止されたことから、HSP90がその輸送に強く関っていることが明かとなった。このことから、cos細胞と海馬ニューロンではHSP90の関与が異なることが明かとなった。海馬細胞にLucifer Yellowの蛍光色素を細胞内注入し、その樹状突起の様相変化をコンフォーカルレーザー顕微鏡を用いて解析を行なった。両側副腎摘出を行って2週間のCA1と歯状回顆粒細胞層での海馬神経細胞の樹状突起は、その広がり、分岐の数ともに減少していた。これらの樹状突起の減少変化はCA3の領域では見られず、むしろ突起の数が増加する傾向にあった。CA3の領域は元来グルココルチコイドレセプターの発現が少ないあるいは弱い領域であり、これらの違いにグルココルチコイドレセプターが強く関与していることが示唆された。
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