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抗原受容体遺伝子の対立形質排除のメカニズム

研究課題

研究課題/領域番号 12051212
研究種目

特定領域研究(A)

配分区分補助金
審査区分 生物系
研究機関東京大学

研究代表者

西住 裕文  東京大学, 大学院・理学系研究科, 助手 (30292832)

研究期間 (年度) 2000
研究課題ステータス 完了 (2000年度)
配分額 *注記
2,600千円 (直接経費: 2,600千円)
2000年度: 2,600千円 (直接経費: 2,600千円)
キーワード免疫グロブリン / 抗原受容体遺伝子 / 遺伝子組み換え / 対立形質排除 / 転写因子 / B細胞 / PU.1 / ノックアウトマウス
研究概要

本研究は、抗原受容体遺伝子のV(D)J組み換えを制御する分子機構を解明する事を通して、最終的に対立形質排除の分子メカニズムを明らかにすることを目的としている。申請者らは、Igκ軽鎖遺伝子のV-J組み換えを負に調節する、3'エンハンサー(E3')領域内のPU.1結合配列に会合し、PU.1の働きと拮抗する別の蛋白質がリプレッサーとして存在すると想定してスクリーニングを行い、B細胞に限局して発現するPU.1に類似の遺伝子prf(PU.1 related factor)を単離した。そこでこの新規タンパク質Prfの生理的な機能を解明するために、prf遺伝子欠失マウスの樹立を試み成功した。このノックアウトマウスは、正常に成長し繁殖した。まずIgκ軽鎖遺伝子のV-J組み換え制御に関し遺伝子欠損の影響を調べたが、野生型と同様にV-J組み換えは厳密な制御を受けていた。引き続いて発現が限局しているB細胞を中心に詳細な解析を加えた。FACscanにより主としてB細胞の分化過程に異常がないか解析したが、野生型と大きな変化は見られなかった。また脾B細胞の種々の刺激に対する増殖応答活性にも野生型と大差はなかった。しかしprf遺伝子欠失マウスは無免疫状態において血清中に野生型より数倍高い量の抗体を含んでいることが明らかとなった。その抗体中には抗核抗体など自己抗体も含まれており、マウスを長期飼育しておくと自己免疫疾患様の症状を呈することが期待される。これまでの解析の結果において、遺伝子欠損の影響が余りみられなかった理由の一つに、Prfと類似の転写因子PU.1及びSpi-Bが、Prfの機能を相補していた可能性がある。よってprfとPU.1あるいはSpi-Bとの多重遺伝子欠損マウスを作製していく必要があると思われる。
今後はprf遺伝子欠失マウスの解析を進めると共に、再度Igκ軽鎖遺伝子のV-J組み換えを負に調節するリプレッサー候補因子を単離する必要があり、現在新たなスクリーニング方法を導入し、遺伝了探索を試みている。

報告書

(1件)
  • 2000 実績報告書
  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] Shunji,Miki: "Reduction of atherosclerosis despite hypercholesterolemia in lyndeficient mice fed a high-fat diet."Genes to Cells. 6. 37-42 (2001)

    • 関連する報告書
      2000 実績報告書

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公開日: 2000-04-01   更新日: 2018-03-28  

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