研究課題/領域番号 |
12051214
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研究種目 |
特定領域研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
審査区分 |
生物系
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研究機関 | 東京医科歯科大学 |
研究代表者 |
宮坂 信之 東京医科歯科大学, 大学院・医歯学総合研究科, 教授 (30157622)
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研究分担者 |
山本 晃 東京医科歯科大学, 医学部・附属病院, 助手 (00281717)
三浦 修 東京医科歯科大学, 大学院・医歯学総合研究科, 教授 (10209710)
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研究期間 (年度) |
2000
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研究課題ステータス |
完了 (2000年度)
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配分額 *注記 |
2,800千円 (直接経費: 2,800千円)
2000年度: 2,800千円 (直接経費: 2,800千円)
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キーワード | インターロイキン-12 / 転写因子 / STAT4 |
研究概要 |
我々は、インターロイキン(IL)-12、受容体、JAKキナーゼ、転写因子STAT4のシグナル伝達経路を明らかにしてきたが、その下流で制御される標的遺伝子については不明のままである。IL-12は、細胞傷害性の作用を増強に関わるのことから、パーフォリン(Pf)遺伝子に注目し、そのプロモーター領域について検討した。また、恒常的な活性化を示すSTAT4遺伝子のコンストラクトを構築した。 ヒトNK細胞株をIL-12で刺激し、ノザーンブロットを行なうと、Pf遺伝子の発現の増強が認められた。Pf遺伝子のプロモーター領域には、STAT結合配列(TTCNNNGAA)に類似した配列が数ヶ所認められ、STAT結合配列が二つ並んだ部分(-1089から-1081と-1063から-1055)を用いてゲルシフトアッセイを行なったところ、STAT1,3,4,5の結合が認められた。このSTAT結合配列に変異を加えると、ゲルシフトアッセイで結合が認められなくなった。Pf遺伝子のプロモーター領域を用いて、ルシフェラーゼアッセイで解析すると、転写活性が認められた。二つ並んだSTAT結合配列に点変異を加えると、片方に変異を加えるだけで転写活性が著しく低下した。STAT4の標的遺伝子のひとつとして、Pf遺伝子があり、Pf遺伝子の発現の制御には、プロモーター領域にある二つの並んだSTAT結合配列が重要である。サイトカイン、JAKにより活性化されたSTATが二量体や四量体になって、並んだSTAT結合配列に結合する機序が考えられる。 STAT4遺伝子とエストロゲン受容体のキメラ分子を作成し、エストロゲンアナログで刺激すると、STAT4の活性化が認められた。エストロゲン存在下で、活性型STAT4として機能することがわかった。STAT4の標的遺伝子をスクリーニングする上で、STAT4-エストロゲン受容体キメラ分子を活性型として遺伝子導入し、発現パターンの変化を検討する方法が有用であると考えられる。
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