研究課題/領域番号 |
12051242
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研究種目 |
特定領域研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
審査区分 |
生物系
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研究機関 | 国立感染症研究所 |
研究代表者 |
竹森 利忠 国立感染症研究所, 免疫部, 部長 (60114295)
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研究分担者 |
高橋 宜聖 国立感染症研究所, 免疫部, 研究員 (60311403)
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研究期間 (年度) |
2000
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研究課題ステータス |
完了 (2000年度)
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配分額 *注記 |
2,800千円 (直接経費: 2,800千円)
2000年度: 2,800千円 (直接経費: 2,800千円)
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キーワード | 記憶B細胞 / 胚中心 / CD95(Fas) / lprマウス / Ig遺伝子 / 体細胞変異 / RAG1 / 細胞移入 |
研究概要 |
胚中心内での記憶B細胞の選択・維持に関与するシグナルを明らかにすることを目的として解析を行った。このためまず記憶B細胞を高度に純化・精製する技術を確立し、抗原特異的記憶B細胞がCD38陽性/IgG1陽性/B220陽性の細胞集団に濃縮されることを明らかにした。この技術を用いて、免疫後の胚中心及び記憶B細胞のダイナミクスと、抗原特異的各B細胞群に発現するIg遺伝子のクロノタイプを解析した。この結果、免疫後胚中心B細胞は、Ig遺伝子に極めて多数の体細胞変異を蓄積するが、記憶B細胞Igに蓄積する変異の数は少なく、正常マウスにおいて記憶B細胞集団の大部分が免疫初期に確立されることが示唆された。しかし、lprマウスでは、胚中心、記憶B細胞ともに極めて多数の体細胞変異を蓄積し、また記憶B細胞の数は正常マウスと比較して顕著に増加した。これらの実験結果から、CD95(Fas)を介したシグナルが、記憶B細胞の選択に関与する可能性が支持された。lprマウスで認められた記憶B細胞の異常の原因を明らかにするため、lprマウスより精製したB細胞を正常マウス由来脾細胞とともにRAG1^<-/->マウスへ移入した。移入後NP-CGで免疫し産生されたlprマウス由来記憶B細胞数は正常B細胞数よりも増加し、また蓄積する体細胞変異の数も顕著に増加することが明らかとなった。以上の結果は、lprマウスで認められた記憶B細胞の不全がB細胞上に発現するFas受容体機能不全によることが示唆された。
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