研究課題/領域番号 |
12052218
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研究種目 |
特定領域研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
審査区分 |
生物系
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研究機関 | 鳥取大学 |
研究代表者 |
尾谷 浩 鳥取大学, 農学部, 教授 (50032305)
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研究分担者 |
児玉 基一朗 鳥取大学, 農学部, 講師 (00183343)
中島 廣光 鳥取大学, 農学部, 教授 (40144646)
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研究期間 (年度) |
2000
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研究課題ステータス |
完了 (2000年度)
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配分額 *注記 |
3,400千円 (直接経費: 3,400千円)
2000年度: 3,400千円 (直接経費: 3,400千円)
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キーワード | 宿主特異的毒素 / 環状ペプチド / 宿主特異的毒素生合成遺伝子 / 宿主応答 / 葉緑体シャペロニン |
研究概要 |
1.新規宿主特異的毒素の構造決定 アブラナ科野菜黒すす病菌、トマト褐色輪紋病菌およびセイヨウナシbrown spot病菌では、新規宿主特異的毒素(HST)としてそれぞれAB、CCTおよびSV毒素を生産するが、これらHSTの中で、CCT毒素は、グルコースが結合した環状ペプチド(分子量2780.6)であることが明らかとなった。また、SV毒素では効率の良い単離・精製法が確立された。 2.宿主特異的毒素生成機構 リンゴ斑点落葉病菌は環状ペプチドHST(AM毒素)を生成するが、環状ペプチド合成酵素遺伝子配列から設計されたPCRプライマーを用いて、AM毒素生合成遺伝子のクローニングに成功した。さらに、本遺伝子を特異的に増幅するプライマーを用いたPCRによるリンゴ斑点落葉病菌の特異的検出法が確立され、本法から、最近、新潟県で発生しているセイヨウナシ黒斑病の病原菌がリンゴ斑点落葉病菌であることが明らかとなった。 3.宿主特異的毒素応答機構 リンゴ斑点落葉病感受性リンゴ品種に放射線を照射して得られた抵抗性変異体と元の感受性品種の蛋白質を二次元電気泳動法によって解析し、感受性品種のみに存在する60kDa、pI5のスポット(SA60)を見い出した。そこで、SA60を抽出し、アミノ酸配列を解析した結果、葉緑体シャペロニン(CPN60)と極めて高い相同性を示し、CPN60のホモログであることが示唆された。本菌の生産するAM毒素は、感受性リンゴ品種の葉緑体に直接作用するので、SA60がAM毒素受容に関与する因子である可能性が高い。
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