研究課題/領域番号 |
12053243
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研究種目 |
特定領域研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
審査区分 |
生物系
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
上村 匡 京都大学, ウイルス研究所, 教授 (80213396)
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研究期間 (年度) |
2000
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研究課題ステータス |
完了 (2000年度)
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配分額 *注記 |
3,000千円 (直接経費: 3,000千円)
2000年度: 3,000千円 (直接経費: 3,000千円)
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キーワード | 樹状突起 / ショウジョウバエ / パターン形成 / マウス / 神経突起 / 軸索 |
研究概要 |
神経回路が正常に形成され、そして機能するためには、軸索と樹状突起のそれぞれが適切に伸長し、かつ分岐しなければならない。申請者のグループは、軸索投射に加えて、樹状突起のパターン形成にも重要な働きをするショウジョウバエの7回膜貫通型カドヘリンFlamingo(Fmi)を発見し、このレセプターがヒトを含めた多くの動物に保存されていることを明らかにした。本研究では、樹状突起と軸索のそれぞれのパターン形成における、Fmiの活性化のメカニズムや下流のシグナル伝達経路を解明する目的で、Fmiのドメイン構造と機能の関係への追究を開始した。さらに、哺乳類ホモログの発現パターンを詳細に解析し機能の検証を試みた。 1.様々な改変分子を発現するコンストラクトを作製し、各改変分子を生産するトランスジェニックフライを樹立しつつある。例えば、7番目の貫通領域からC末端までを欠く分子や、7回膜貫通領域を1回膜貫通配列に置換した分子などである。それぞれの改変型分子をfmi変異体内で発現させ、表現型の回復に必要なドメインはどこか、また優性不能型として働く分子がないかを調べている。 2.マウスホモログは神経系で広範に発現してした。海馬の初代培養系の神経細胞を抗体染色したところ、軸索と樹状突起の両方にシグナルが検出できた。初代培養系の神経細胞に遺伝子導入を試みたが、トランスジーン由来の分子は内膜系にトラップされ細胞膜にはほとんど分布しなかった。この問題を解決する目的で、マウスホモログのN末端を、他の7回膜貫通型レセプター(ロドプシンなど)のN末端と置き換えたコンストラクトの作製と遺伝子導入を試みている。このトリックにより、細胞膜に効率よく分布するようになった例が報告されていたからである。
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