研究課題/領域番号 |
12053247
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研究種目 |
特定領域研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
審査区分 |
生物系
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
宋 文杰 大阪大学, 大学院・工学研究科, 助教授 (90216573)
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研究期間 (年度) |
1999 – 2000
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研究課題ステータス |
完了 (2000年度)
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配分額 *注記 |
3,000千円 (直接経費: 3,000千円)
2000年度: 3,000千円 (直接経費: 3,000千円)
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キーワード | subthalamus / plateau potential / globus pallidus / rhythm / patch clamp / basal ganglia / computer simulation / Parkinsonian |
研究概要 |
上腕の低周波(4-8Hz)振戦はパーキンソン病の三大症候の一つであるが、その発生の神経機構は依然明らかにされていない。近年、視床下核細胞のバースト活動が振戦にフェーズロックしていることが報告され、振戦の神経基盤は視床下核細胞のバースト活動が低周波数で繰り返されるリズムによることが強く示唆されてきた。本研究代表者らは、視床下核細胞において長時間脱分極が持続するプラトー電位が発生することを見出した。本研究課題は、プラトー電位のイオン機構を明らかにし、計算機シミュレーションおよびin vivo実験により、視床下核細胞の低周波数リズム発生におけるプラトー電位の関与を明らかにすることを目指すものである。 これまでに得られた研究成果は以下の通りである。1)プラトー電位が発生するため、静止膜電位が約-75mV以下に過分極させる必要がある。2)プラトー電位は過分極の状態から興奮性シナプス入力によって引き起こされるが、持続する過分極性入力が消失することによるリバウンドでも起こる。3)視床下核細胞のCa2+コンダクタンスとK+コンダクタンスを調べ、その内の幾つかがプラトー電位の発生や持続に関与する。4)プラトー電位の初期は外乱に強く、時間が立つにつれて過分極性入力によって膜電位が静止膜電位に戻される。5)これらの実験的観測を再現できるような計算モデルを構築した。6)プラトー電位を発生する視床下核細胞と淡蒼球細胞の相互結合回路において低周波リズムを発生させることが計算機シミュレーションで出来た。このモデルにおいて、視床下核細胞と淡蒼球細胞の発火位相も文献の報告と良く一致した。これらの成果のうち、1)〜4)までは現在投稿中で、5)と6)は準備中である。
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