研究課題/領域番号 |
12053277
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研究種目 |
特定領域研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
審査区分 |
生物系
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研究機関 | (財)東京都老人総合研究所 |
研究代表者 |
渡辺 和忠 (財)東京都老人総合研究所, 細胞認識部門, 室長 (70114717)
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研究分担者 |
小林 悟 (財)東京都老人総合研究所, 細胞認識部門, 研究員 (20100117)
武田 泰生 (財)東京都老人総合研究所, 細胞認識部門, 研究員 (60245462)
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研究期間 (年度) |
2000
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研究課題ステータス |
完了 (2000年度)
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配分額 *注記 |
2,600千円 (直接経費: 2,600千円)
2000年度: 2,600千円 (直接経費: 2,600千円)
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キーワード | コンタクチンサブグループ / 神経接着分子 / NB-3欠損マウス / NB-2欠損マウス / LacZ遺伝子 / 発現パターン / 聴覚系 |
研究概要 |
NB-2、NB-3は私達が発見したコンタクチンサブグループに属する神経接着分子で、ともに突起伸長活性をもつ分子である。私達はこれら2つの分子の機能を明らかにする目的で、脳内での発現場所・時期について詳細な検討を行っており、NB-3については既に遺伝子欠損マウスの作製も終え、その解析も進んでいる。NB-3は大脳では副嗅球、扁桃体、視床前背側核、下丘、大脳皮質第2,3,5層で出生直後のシナプス形成の最も盛んな時期に最大となる。一方、小脳では顆粒細胞と一部のプルキンエ細胞に強い発現が認められ、成体になるに従って強くなった。そこで、小脳の機能に重要な役割を果たしている可能性を考え、NB-3欠損マウスを作製し運動機能を中心とした行動解析を行った結果、運動協調性に欠陥が認められた。 一方、NB-2は副嗅球、扁桃体、視床前背側核、下丘などNB-3と同じ部位での発現が認められたが、一方、蝸牛神経核、上オリーブ核、内側膝状体、大脳皮質聴覚野などに特徴的な強い発現が認められ、聴覚系での機能が類推された。そこで、本研究ではNB-2欠損マウスの作製を作製し、その解析を行った。NB-2遺伝子の一部をtauLacZ遺伝子に置き換え、ヘテロ接合体を用いてNB-2の発現場所をLacZの発現により調べたところ、免疫組織化学やin situハイブリダイゼーションと同じ結果を得た。NB-2欠損マウスもNB-3欠損マウスと同様に形態学的に顕著な異常は認められないが、免疫組織化学では差異の可能性が認められ、現在詳細に検討している。また、聴覚系を中心とした行動解析を行っている。更に、NB-2とNB-3では、副嗅球、視床前背側核、下丘で共通して非常に強い発現が認められるため、現在、両分子のダブルノックアウトを作製を行っている。
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