研究課題/領域番号 |
12053279
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研究種目 |
特定領域研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
審査区分 |
生物系
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研究機関 | (財)東京都医学研究機構 |
研究代表者 |
佐々木 成人 財団法人東京都医学研究機構, 東京都神経科学総合研究所, 参事研究員 (50110490)
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研究期間 (年度) |
2000
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研究課題ステータス |
完了 (2000年度)
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配分額 *注記 |
2,900千円 (直接経費: 2,900千円)
2000年度: 2,900千円 (直接経費: 2,900千円)
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キーワード | 指向運動 / 上丘 / 橋・延髄網様体 / 速度・位置情報 / 眼球運動 / ネコ |
研究概要 |
ネコをパネルに向かって立たせ、このパネル中央に投射した光点を注視させた状態から、光点を視野周辺に向かって移動させと、ネコは光点の移動速度からその到達位置を予測して指向できる(速度誘導型指向運動)。この速度から到達位置を予測する機構について調べ以下の結果を得た。1)光点の到達位置の予測には刺激の提示時間が重要な因子である。即ち移動時間が60ms以上ではネコは光点の移動速度からターゲットの位置を正確に予測してターゲットに指向したが、移動時間を60ms以下にすると、刺激時間にほぼ比例してその振幅と速度が減少した。このためネコはターゲットに到達できなくなった。この結果はネコがターゲットの速度を約60ms積分して、ターゲットの位置を予測していることを強く示唆した。2)この点を更に詳しく調べるために光点が移動中に短時間(10-100ms)光を消(gap)し、その効果を調べた。刺激時間を一定(60-100ms)にして刺激開始時点からgap刺激を始め、その消灯時間を順次長くすると、潜時はgapの時間だけ延長した。頭の振幅は、gap時間を除いた点灯時間が60ms以上では変化なく、それ以下になると先の刺激時間と振幅の関係に類似して減少した。一方gapを刺激終了時点から前に伸ばしていくと、指向運動の潜時には変化が見られず、gap時間が長くなるほど頭の振幅は減少し、刺激時間と振幅には前と同じ関係が見られた。この結果は、ネコは網膜上の刺激部位(foveaとfovea以外)にはよらず、速度から光点の到達位置を予測することがでる。この予測は光点の移動速度をon-lineで積分することによることを強く示唆した。{\bf 3}}同じ移動刺激に対しても、ネコによっては速度誘導型指向運動を示さず、刺激が終了してから指向運動を 開始する位置誘導型指向運動が見られた。この指向運動の動特性は静止刺激に対する位置誘導型指向運動とほぼ同じであった。この結果は、同じ刺激でも状況により、位置誘導、速度誘導型の運動に切り替られる神経機構が存在することを示唆した。
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