研究課題/領域番号 |
12053281
|
研究種目 |
特定領域研究(A)
|
配分区分 | 補助金 |
審査区分 |
生物系
|
研究機関 | (財)東京都医学研究機構 |
研究代表者 |
岡戸 晴生 財団法人東京都医学研究機構, 東京都神経科学総合研究所, 副参事研究員 (60221842)
|
研究分担者 |
近藤 真啓 財団法人東京都医学研究機構, 東京都神経科学総合研究所, 研究員 (50312294)
三輪 昭子 財団法人東京都医学研究機構, 東京都神経科学総合研究所, 研究員 (60142155)
|
研究期間 (年度) |
2000
|
研究課題ステータス |
完了 (2000年度)
|
配分額 *注記 |
2,400千円 (直接経費: 2,400千円)
2000年度: 2,400千円 (直接経費: 2,400千円)
|
キーワード | AMPA受容体 / CalbindinD28k / カルシウム結合蛋白 / カルシウム透過性 |
研究概要 |
これまで、ラット前脳領域において、CalbindinD28k等のカルシウム結合蛋白の発現とカルシウム透過型AMPA受容体の発現が相関することを明らかにしてきた。最近、ラット大脳皮質初代培養神経細胞をもちいて、AMPAの特異的刺激によってCalbindinD28kの局在が樹状突起、細胞体から、核、軸索に変化することを免疫組織学的手法により見い出した。電位依存性カルシウムチャネル刺激、NMDA刺激では変化せず、また外液にAMPA受容体アンタゴニスト、またはカルシウムキレータを添加することで局在変化を阻害できることから、この局在変化は、カルシウム透過型AMPA受容体を介したカルシウム流入が惹き起こしていることが示唆された。さらに、CalbindinD28kの核への局在変化とCREBのリン酸化の程度が相関することから、CalbindinD28kとカルシウム透過型AMPA受容体との共存と遺伝子発現制御のかかわりが示唆された。さらにウエスタンブロットにより、核抽出分画にCalbindinD28kが増加することを確認示した。 CalbindinD28kの変異マウスは小脳失調症状、長期増強の低下を示すことが報告されている。しかし、これまでCalbindinD28kはカルシウムバファーとして考えられてきたが、特異的な機能については不明である。本研究は、グルタミン酸刺激と遺伝子発現とを仲介機能として、CalbindinD28kの機能を示唆するものである。今後、CalbindinD28kの局在変化の詳細を解析するために、tag融合また変異型CalbindinD28k遺伝子を、神経細胞に導入して解析する予定である。
|