研究課題/領域番号 |
12127205
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研究種目 |
特定領域研究
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配分区分 | 補助金 |
審査区分 |
理工系
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研究機関 | 広島大学 |
研究代表者 |
彦坂 正道 広島大学, 総合科学部, 教授 (60087103)
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研究分担者 |
河原 茂元 (河原 成元) 長岡技術科学大学, 工学部, 助教授 (00242248)
戸田 昭彦 広島大学, 総合科学部, 助教授 (70201655)
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研究期間 (年度) |
2000 – 2002
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研究課題ステータス |
完了 (2002年度)
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配分額 *注記 |
17,700千円 (直接経費: 17,700千円)
2002年度: 4,700千円 (直接経費: 4,700千円)
2001年度: 13,000千円 (直接経費: 13,000千円)
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キーワード | 核生成 / 高分子 / 誘導期 / 結晶化 / 結晶成長 / 結晶形態 / 核剤 / ゴム / 絡みみ合い / 分子量 / バンド球晶 / 形態 / 天然ゴム / 脂肪酸 |
研究概要 |
1930年代以来肉難とされてきた「融液からの核生成初期(誘導期という)過程が核生成過程である」実験的検証に初めて成功した。放射光を用いたX線小角散乱により直接観察できた核の数は結晶化温度に急冷後急激に増大し、核の大きさは結晶化温度の増大とともに増大した。これらの成果により、核生成誘導期は核生成過程であり、最近提案されている相分離過程ではないことが明らかになった。1次核の生成と結晶成長による結晶成長機構のメカニズムを通じて、高分子物質の結晶の特徴である著しく多様な高次構造が、どのようにして形成されるのかは重要な課題である。しかし「単結晶の3次元的立体形態とその起源の解明」は、高分子結晶の変形が容易なために明らかにすることが困難であった。本研究では、柔らかい物質で補強することにより、変形しない本来の形態を原子間力顕微鏡で観察することに成功し、単結晶が派生成長した場合に見られる高次構造の典型例である「板状結晶のねじれ」の起源が解明できた。天然ゴムの結晶化機構は長年にわたり明らかでなかった。本研究では、天然ゴムを高純度に精製してから脂肪酸を混合し、結晶化を偏光顕微鏡により観察し、核生成速度の過冷却度が脂肪酸添加により著しく加速されることを見いだした。この事案から脂肪酸が天然ゴムの核剤として働いていることを初めて明らかにできた。
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