研究課題/領域番号 |
12134203
|
研究種目 |
特定領域研究
|
配分区分 | 補助金 |
審査区分 |
理工系
|
研究機関 | 名古屋大学 |
研究代表者 |
平野 眞一 名古屋大学, 大学院・工学研究科, 教授 (30016828)
|
研究分担者 |
菊田 浩一 名古屋大学, 大学院・工学研究科, 助教授 (00214742)
余語 利信 名古屋大学, 理工学科・総合研究センター, 教授 (00135310)
林 卓 湘南工科大学, 工学部, 教授 (70023265)
山口 十志明 名古屋大学, 大学院・工学研究科, 助手 (40345921)
坂本 渉 名古屋大学, 理工学科・総合研究センター, 助教授 (50273264)
|
研究期間 (年度) |
2000 – 2003
|
研究課題ステータス |
完了 (2003年度)
|
配分額 *注記 |
43,400千円 (直接経費: 43,400千円)
2003年度: 12,800千円 (直接経費: 12,800千円)
2002年度: 15,300千円 (直接経費: 15,300千円)
2001年度: 15,300千円 (直接経費: 15,300千円)
|
キーワード | 強誘電体薄膜 / メモリーデバイス / チタン酸ビスマス / ネオジム置換 / ゲルマニウム置換 / 低温作製 / 化学溶液プロセス / 前駆体溶液 / 希土類元素ドープ / 金属-有機化合物前駆体 / 強誘電性 / 低誘電率 / Sr_2Nb_2O_7 / Sr_2(Nb,Ta)_2O_7 / 異種元素ドープ / 基板選択 / (Sr,Ba)Nb_2O_6 / SrBi_2Ta_2O_9 / Bi_4Ti_3O_<12> / 低温合成プロセス / 配向性・微構造制御 |
研究概要 |
本年度は、昨年度に引き続きBi層状ペロブスカイト化合物であるBi_4Ti_3O_<12>(BIT)に対し、精密な組成制御が容易な化学溶液プロセスにより薄膜化を行い、BIT結晶構造中のBiおよびTiサイトへの置換元素の選択および置換量、薄膜作製プロセスを最適化することによる諸特性の向上について検討した。その結果、BITのBiサイトを一部Ndにより置換することで優れた強誘電性を発現する薄膜を作製することに成功した。しかし、このNd置換BIT(BNT)薄膜には作製温度の低温度化および作製した薄膜の膜質向上など課題が残された。そこで、比較的低温域で作製した薄膜においても優れた表面微構造および強誘電性を達成するため、BNTのTiサイトをさらにGeにより置換を行い、目的とする薄膜の低温作製および表面微構造・強誘電性へ及ぼす効果について検討した。均一かつ安定な薄膜作製用前駆体溶液を調製し、Siベースの基板上にGe置換(Bi,Nd)_4Ti_3O_<12>薄膜を作製してGeの置換効果について調べたところ、Ge置換量を適切な範囲内に設定することで全て目的相であるBIT相に結晶化した。また、作製した薄膜の配向性にはGe置換量による変化が見られ、表面微構造および強誘電性には特に低温作製した薄膜において非常に少量の置換(約1 mol%)で大きな効果が得られることが明らかとなった。さらにGe添加量を最適化することで、比較的低温域(600℃)で作製した薄膜においてもより高温域で作製した薄膜と同等の優れた強誘電性を維持できることがわかった。以上、本研究によりNdおよびGeのBIT構造中への置換が良好な強誘電性を有するBIT系薄膜の作製有効であることが明らかとなり、低プロセス温度および優れた強誘電性をバランスよく達成するメモリーデバイス用新規強誘電体薄膜実現の可能性を見いだした。
|