研究課題/領域番号 |
12135204
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研究種目 |
特定領域研究
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配分区分 | 補助金 |
審査区分 |
理工系
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
石川 順三 京都大学, 大学院・工学研究科, 教授 (80026278)
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研究分担者 |
辻 博司 京都大学, 大学院・工学研究科, 助手 (20127103)
後藤 康仁 京都大学, 大学院・工学研究科, 助教授 (00225666)
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研究期間 (年度) |
2000 – 2003
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研究課題ステータス |
完了 (2003年度)
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配分額 *注記 |
28,100千円 (直接経費: 28,100千円)
2003年度: 6,800千円 (直接経費: 6,800千円)
2002年度: 9,000千円 (直接経費: 9,000千円)
2001年度: 12,300千円 (直接経費: 12,300千円)
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キーワード | 遷移金属窒化物 / 遷移金属炭化物 / イオンビームアシスト蒸着法 / マグネトロンスパッタ法 / 仕事関数 / 配向性 / 電子放出特性 / 安定性 / 電界電子放出 / 窒化にオブ / 窒化ハフニウム / 核共鳴散乱法 / 遷移金属 / 窒化物 / 炭化物 / マグネトロンスパッタリング / イオンビーム援用蒸着 / 配向制御 / 組成 / X線回析 / 窒化タンタル薄膜 / 炭素イオンビーム |
研究概要 |
高安定真空マイクロ電子源の実現のために、遷移金属窒化物薄膜及び炭化物薄膜の陰極材料としての性能を評価した。まず、イオンビームアシスト蒸着法及び化合物ターゲットを用いた高周波マグネトロンスパッタ法によりIV族からVI族にかけての窒化物及び炭化物、HfN、VN、TaN、ZrC、HfC、VC、NbC、TaC、Cr_3C_2、WCの薄膜をシリコン基板上に形成した。窒素及び炭素の組成をプロトンやヘリウムを用いた後方散乱法で高感度に分析し、結晶性・配向性や仕事関数、電気抵抗率などの陰極材料としての膜物性との相関について調べた。その結果、電子放出を支配する最も重要なパラメータである仕事関数は窒化物で4.7eV〜4.8eV(VNを除く)、炭化物で4.8eV〜5.2eVとやや高めであった。作製した平坦な薄膜からの電子放出特性を超高真空中、電極間隔1.5μmで測定した。電圧電流特性及び短時間の電流変動を測定し、当研究室独自の評価方法であるS-Kチャートを用いて総合的に評価した結果、良好な電子放出特性を示す材料としては、HfN、TaN、VC、Cr3C2等があることがわかった。HfN薄膜の配向性と電子放出特性の関係を調べた結果、(111)配向したものが(100)配向したものよりも安定であることが明らかとなった。また、陰極の寿命に直接関係するHfNやTaN、TaC薄膜の耐酸化性を評価し、炭化物と比較して、窒化物の方が酸化に対して耐性が高いことを明らかにした。これらの評価の中から(111)配向したHfN薄膜を候補とした。(111)配向する条件でシリコンコーンのアレイにHfN薄膜を成膜し、具体的なデバイスに近い形で電子放出特性を評価した。同様に測定したNbNと比較した結果、NbNの方が安定性で優れていることが明らかとなった。
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