研究課題/領域番号 |
12136204
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研究種目 |
特定領域研究
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配分区分 | 補助金 |
審査区分 |
生物系
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
瀧原 圭子 大阪大学, 保健センター, 助教授 (70252640)
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研究分担者 |
廣田 久雄 大阪大学, 医学系研究科, 助手 (30273684)
藤尾 慈 大阪大学, 医学部・附属病院, 医員
国定 慶太 大阪大学, 医学系研究科, 助手 (80294057)
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研究期間 (年度) |
2000 – 2004
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研究課題ステータス |
完了 (2004年度)
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配分額 *注記 |
64,000千円 (直接経費: 64,000千円)
2004年度: 16,700千円 (直接経費: 16,700千円)
2003年度: 16,700千円 (直接経費: 16,700千円)
2002年度: 15,300千円 (直接経費: 15,300千円)
2001年度: 15,300千円 (直接経費: 15,300千円)
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キーワード | 心筋細胞 / サイトカイン / 心不全 / リモデリング / 幹細胞 / 情報伝達 / アポトーシス / 心筋リモデリング / 疾患モデル動物 |
研究概要 |
骨髄幹細胞をはじめ、さまざまな組織に存在する成体幹細胞を用いた細胞治療が、心不全の新たな治療法として注目されているが、導入細胞がどのような細胞に分化することにより心機能改善効果を示しているのか、これらのプロセスを支持する分子基盤に関しては明らかにされていない。G-CSFが心筋梗塞後のリモデリングを改善することが報告されているが、当初は、骨髄からの細胞動員の増加に伴い梗塞および周辺領域に骨髄由来細胞が集積し、心筋細胞の再生に関与していると考えられていた,我々はこれまでの研究において作製したconstitutive active STAT3を心筋特異的に高発現するトランスジェニックマウスを用い、心筋傷害/心筋リモデリングのモデルとして心筋梗塞を作製し、これらのマウスにおいて抗酸化作用やアポトーシス抑制作用により、梗塞後の心不全および生存率が有意に改善されるという結果を得た。G-CSFはかねてよりレセプターを介してSTAT3を活性化することにより、その作用を示すことが知られている。今年度は、dominant negative-type STAT3を心筋特異的に高発現するトランスジェニックマウスを用い、G-CSFの保護効果について検討した。(千葉大学、小室教授との共同研究)G-CSFの投与により心筋に存在する骨髄由来細胞の数は心筋梗塞後においてもコントロールと変化ないこと、心筋細胞にG-CSFレセプターが存在していることが明らかとなった。また、dominant negative-type STAT3トランスジェニックマウスにG-CSF投与を行ったところ、その保護効果は減弱することが明らかとなった。以上より、G-CSFはSTAT3を介して直接に心筋細胞に作用し、心筋梗塞後のリモデリングの改善効果を示すと考えられた。
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