研究課題/領域番号 |
12138203
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研究種目 |
特定領域研究
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配分区分 | 補助金 |
審査区分 |
生物系
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研究機関 | 名古屋大学 |
研究代表者 |
中村 研三 名古屋大学, 大学院・生命農学研究科, 教授 (80164292)
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研究分担者 |
森上 敦 中部大学, 応用生物学部, 助教授 (10211608)
松岡 健 理化学研究所, 植物科学研究センター, チームリーダー (40222294)
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研究期間 (年度) |
2000 – 2003
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研究課題ステータス |
完了 (2003年度)
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配分額 *注記 |
29,600千円 (直接経費: 29,600千円)
2003年度: 9,800千円 (直接経費: 9,800千円)
2002年度: 9,800千円 (直接経費: 9,800千円)
2001年度: 10,000千円 (直接経費: 10,000千円)
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キーワード | 貯蔵タンパク質 / 植物遺伝子 / 遺伝子発現制御 / 糖シグナル応答 / 転写因子 / シロイヌナズナ / 突然変異株 / マイクロアレイ / アブシジン酸 / 液胞 / 突然変異体 |
研究概要 |
塊根遺伝子の糖誘導性発現に関わる2つの保存配列を含む断片を用いた酵母one-hybrid法で、2種の機能未知転写因子のクローンを得た。その一つはHD-Zip領域でBox3に結合してC末側に活性化ドメインを持つタンパク質を、もう一種は新奇クラスのbZIP因子をコードしていた。シロイヌナズナAtβ-Amyの糖誘導性発現が低下し、アントシアニン蓄積や花成にも異常を示すlba1変異をマップし、機能未知遺伝子にGly→Glu置換を伴う塩基置換を見出した。Spo^<min>::LUC導入シロイヌナズナ基本株から網羅的スクリーニングで得た55の糖応答性突然変異株のうち、hsi2の原因遺伝子を同定した。HSl2はB3DNA結合ドメインを持ち、種子形成に重要な既知転写因子と異なる機能未知遺伝子よりなるサブファミリーに属した。HSl2は核に局在し、ヌル変異株と強制発現株の解析からSpo^<min>のリプレッサーであることが分かった。Spo^<min>::LUC基本株のアクティベーションタギングにより、低糖濃度でも光る変異株を3つ単離した。それらでは機能未知のbZlP因子、CCTモチーフタンパク質、AP2ドメイン因子の遺伝子近傍にエンハンサーが挿入されて発現が高くなっており、前2者では内生の糖誘導性遺伝子の発現も高く、糖誘導性遺伝子の活性化因子と推定した。マイクロアレイで見出した糖で素早く誘導されるbZlP22は病害防御遺伝子の糖による誘導に関与し、素早くmRNAが消失するbZlP63は糖飢餓応答遺伝子の発現に関与していた。糖処理の早い時間では多くの細胞周期とリボソーム形成の因子の遺伝子が発現誘導を受けることを見出した。核小体のリボソーム形成制御因子ヌクレオリンの遺伝子発現の解析から、富栄蕎条件下で細胞が物質集積に転じるときの遺伝子発現変動機構とは異なる機構が、貧栄養条件下の細胞が栄養充足状況を検知して増殖を開始するときに働くことが示唆された。
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