研究課題/領域番号 |
12140206
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研究種目 |
特定領域研究
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配分区分 | 補助金 |
審査区分 |
生物系
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研究機関 | 国立感染症研究所 |
研究代表者 |
花田 賢太郎 国立感染症研究所, 細胞化学部, 室長 (30192701)
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研究分担者 |
深澤 征義 国立感染症研究所, 細胞化学部, 主任研究官 (20291130)
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研究期間 (年度) |
2000 – 2004
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研究課題ステータス |
完了 (2004年度)
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配分額 *注記 |
68,400千円 (直接経費: 68,400千円)
2004年度: 17,200千円 (直接経費: 17,200千円)
2003年度: 17,200千円 (直接経費: 17,200千円)
2002年度: 17,000千円 (直接経費: 17,000千円)
2001年度: 17,000千円 (直接経費: 17,000千円)
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キーワード | スフィンゴミエリン / セラミド / スフィンゴ脂質 / 細胞内輸送 / 脂質 / CERT / ホスファチジルイノシトール4リン酸 / レトロウイルスベクター / 遺伝性感覚神経障害 / セリンパルミトイル転移酵素 / 突然変異株 / コレステロール / 膜輸送 / ラフト / 膜ドメイン |
研究概要 |
膜脂質の細胞内選別輸送のメカニズムはほとんど未解明のままである.主要膜リン脂質の一つであるスフィンゴミエリン(SM)の生合成では,小胞体で合成されたセラミドがゴルジ体に移行してSMへと変換される.我々は、細胞内セラミド選別輸送の欠損CHO細胞変異株を分離・解析し、その欠損を回復する遺伝子をクローニングする手法を通じて、セラミド選別輸送を担う特異的因子CERTの同定に成功した。CERTは、小胞体に会合するドメイン、ゴルジ体に会合するドメイン、およびセラミドを脂質膜から特異的に引き抜くドメインを持つことを昨年度までに明らかにした。 本年度は、人工膜を用いた膜間脂質転移アッセイによってCERTの基質認識選択性を詳細に解析した。その結果、CERTは、(1)セラミドの4つの立体化学異性体のうち、天然型のD-erythoro-セラミドのみを認識し、(2)スフィンゴシン、SM、コレステロールなどの他の脂質は認識できない。ただし、ジアシルグリセロールはわずかに認識する一方、(3)ジヒドロ型およびファイト型セラミドは認識し、また、様々なアミド鎖長のセラミドも認識することが明らかとなった。また、CERTとセラミド基質の結合比は、1対1であることも明らかにした。さらに、我々が以前開発したセラミド輸送阻害剤・HPA12は、CERTのアンタゴニストであることも示した。 一方、海外の研グループとの共同研究によって、酸化ストレスによる細胞死において新合成のセラミド蓄積が重要であることや、ジフテリア毒素の侵入に宿主細胞スフィンゴ脂質が必要であることなどを示唆した。
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