配分額 *注記 |
36,300千円 (直接経費: 36,300千円)
2004年度: 8,900千円 (直接経費: 8,900千円)
2003年度: 10,200千円 (直接経費: 10,200千円)
2002年度: 8,600千円 (直接経費: 8,600千円)
2001年度: 8,600千円 (直接経費: 8,600千円)
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研究概要 |
【1】大腸菌走化性受容体は刺激受容後にメチル化・脱メチル化されて脱感作=適応を起こす.我々は,脱メチル化酵素CheBが細胞の極に局在すること,その標的は受容体と複合体を形成するHisキナーゼCheAであることを示した.これは,すでに報告したメチル化酵素CheRの局在機構と全く異なる点で興味深い.また,メチル化による局在制御の可能性についても検討した.その結果,受容体の局在はメチル化によりわずかではあるが有意に促進されることが示された(投稿中).一方,CheBの局在はメチル化により顕著に促進された.これがCheBのリン酸化によることも示唆された(投稿準備中).すなわち,走化性蛋白質の局在が制御されている可能性が初めて示された.また,受容体局在の一細胞連続観察も行った. 【2】細胞極における走化性受容体のクラスター形成が効率よいシグナル伝達に重要と推定されている.我々は,S-S架橋を用いた解析から,受容体ダイマー間相互作用を初めて検出し,それがシグナル伝達に関係することを示している.この系を発展させ,クラスター内でのダイマー間の配向を推定した.さらに,受容体メチル化によって,ダイマー間の配向が変化すること,誘引物質の影響も著しく低下することが示された.これは,メチル化によるシグナル入出力関係の調節を示唆するもので,シグナル伝達機構の解明へ向けて大きな成果である(投稿準備中). 【3】コレラ菌には走化性(Che)蛋白質が複数セット,受容体は45存在する.各Cheシステムの働きを調べるため,応答調節因子CheYのホモログ5種をクローン化して機能解析を行った.その結果,CheY3のみが走化性に関与することが示された(投稿中).また,誘引物質として10種類のアミノ酸などを同定し,一部については受容体を同定した(投稿準備中).これらの解析から走化性と病原性の関連も示唆されている.
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