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慢性肺気腫におけるヘムオキシゲナーゼ-1遺伝子多型性関与の研究

研究課題

研究課題/領域番号 12204018
研究種目

特定領域研究(C)

配分区分補助金
審査区分 生物系
研究機関東北大学

研究代表者

山谷 睦雄  東北大学, 医学部・附属病院, 助手 (60261640)

研究期間 (年度) 2000
研究課題ステータス 完了 (2000年度)
キーワード慢性肺気腫 / ヘムオキシゲナーゼ / 遺伝子多型性 / 喫煙
研究概要

<背景と目的>喫煙は肺気腫の危険因子である。一部の喫煙者に肺気腫が発症することより、肺気腫発症の背景に遺伝因子の関与が考えられているが、日本では原因遺伝子は不明である。私たちは抗オキシダント作用を持つヘムオキシゲナーゼ-1の遺伝子発現を制御するGT反復配列を持つ割合が肺気腫で高い遺伝子多型性を明らかにした(Am.J.Hum.Genet.2000)。肺気腫発症の原因遺伝子としてのGT反復配列の遺伝子多型性の関与を強固にするため、本年度は以下の研究を行った。1)若年発症肺気腫と高齢発症肺気腫におけるGT反復配列の違いを検討する、2)オキシダントによる細胞傷害とGT反復配列数の関係を継代細胞で検討する。
<検討結果>末梢血DNAのGT反復配列数30回以上の長い反復回数を持つクラスLの割合は若年性肺気腫20例において通常肺気腫101例と同等の割合を示し、非肺気腫喫煙男性100例に比べて明らかに大きい値を示した。更に、末梢血白血球からlymphoblastoidcell line(LCL)細胞を作成し過酸化水素による細胞傷害性を測定すると、クラスLLを持つ細胞はクラスSS(S:GT反復数<25)をもつ細胞に比べて細胞傷害が強く現れ、GT反復配列と細胞傷害性の関係が示唆された。
<考察>若年発症の肺気腫においても非肺気腫喫煙者に比べてGT反復配列の長い割合が高い結果となった。しかし、高齢発症の肺気腫と若年発症の肺気腫との間には差が認められず、発症年齢に関係する他の要因の存在が示唆される。さらに、長いGT反復配列を持つLCL細胞を用いた実験で、過酸化水素による傷害性が強く発現した。私たちは長いGT反復配列を持つ細胞でのH0-1遺伝子発現の抑制を以前に報告したが、その結果から考えると、長いGT反復配列がオキシダントによるH0-1発現を抑制し、細胞傷害に対する防御機能を低下させることを示唆している。

報告書

(1件)
  • 2000 実績報告書
  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] Yamada N,Yamaya M, 他: "Microsatellite polymorphism in the heme oxygenase-1 gene promoter is associated with susceptibility to emphysema."Am.J.Hum.Genet. 66. 187-195 (2000)

    • 関連する報告書
      2000 実績報告書
  • [文献書誌] 山谷睦雄,沖永壮治 他: "ヘムオキシゲナーゼ遺伝子多型と肺気腫"分子呼吸器病. 4. 529-531 (2000)

    • 関連する報告書
      2000 実績報告書

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公開日: 2002-04-03   更新日: 2018-03-28  

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