研究課題/領域番号 |
12204034
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研究種目 |
特定領域研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
審査区分 |
生物系
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
岩倉 洋一郎 東京大学, 医科学研究所, 教授 (10089120)
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研究分担者 |
須藤 カツ子 東京大学, 医科学研究所, 教務職員 (50126091)
宝来 玲子 東京大学, 医科学研究所, 助手 (20313091)
森本 幾夫 東京大学, 医科学研究所, 教授 (30119028)
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研究期間 (年度) |
2000
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研究課題ステータス |
完了 (2000年度)
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キーワード | 関節リウマチ / IL-1レセプターアンタゴニスト / ノックアウトマウス / HTLV-I / トランスジェニックマウス / 自己免疫 / 関節炎 / 遺伝要因 |
研究概要 |
我々は、先にHTLV-I遺伝子を導入したトランスジェニック(Tg)マウス、IL-1レセプターアンタゴニスト(IL-1ra)ノックアウト(KO)マウスを作製し、ともに自己免疫性の慢性関節炎になることを明らかにした。これらのマウスはいずれもBALB/c背景では高率に関節炎を発症するが、C57BL/6背景ではほとんど発症しないことから。発症には背景遺伝子が強く関与していることがわかった。本研究では、1.IL-1raの異常がヒトの関節リウマチ患者でも病因となっているかどうか、2.関節炎の病態形成に関与する背景遺伝子は何かを検討した。 1.関節リウマチ患者におけるIL-1ra遺伝子の解析 ヒト関節リウマチ患者でIL-1ra遺伝子に異常があるかどうかを明らかにするために、まず患者材料を用い、血清中のIL-1ra蛋白量をELISA法を用いて測定した。リウマチ患者495名中3名に低い値が得られた。健常人9名及び全身性エリテマトーデス、シェグレン症候群患者142名中にはこのように低い値は見られていない。 2.自己免疫感受性遺伝子の同定 1)BALB/c、およびC57BL/6背景のHTLV-I-Tgマウスを掛け合わせ、発症に関与する遺伝子をマップしたところ、少なくとも3本の染色体上に感受性遺伝子が存在することがわかった。これらの染色体についてマイクロサテライトマーカーの数を増やしてさらにマップを行ったが、有意な座位はまだ見つかっていない。 2)IL-1raKOマウスを主要組織適合性複合体(MHC)遺伝子部分が異なるBALB.B及びB10.D2/nマウスに戻し交配し、発症率を検討したが、MHC領域は発症に関与しないことが示唆された。 今後もIL-1raのレベルの低いリウマチ患者の遺伝子解析を進めるとともに、モデルマウスを用いた感受性遺伝子の詳細なマッピングを続ける予定である。
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