研究課題/領域番号 |
12204051
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研究種目 |
特定領域研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
審査区分 |
生物系
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研究機関 | 浜松医科大学 |
研究代表者 |
三浦 直行 浜松医科大学, 医学部, 教授 (40165965)
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研究分担者 |
吉田 進昭 東京大学, 医科学研究所, 教授 (10250341)
内田 千晴 浜松医科大学, 医学部, 助手 (60223567)
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研究期間 (年度) |
2000
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研究課題ステータス |
完了 (2000年度)
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キーワード | 22q11.2症候群 / MFH-1 / 神経堤 / エンドセリン受容体A / 大動脈弓 / 鰓弓 / ノックアウトマウス |
研究概要 |
神経堤細胞機能異常と想定される22q11.2症候群では、ヒト22番染色体の22q11領域の欠失が高頻度に観察される。Mesenchyme forkhead-1(MFH-1)遺伝子ノックアウトマウスがヒト22q11.2症候群患者のよい動物モデルであることを用いて、22q11.2症候群の発症の分子メカニズムを解析することにした。 最近、エンドセリン受容体A(ETA)のノックアウトマウスが作製され、大動脈弓離断と顔面頭蓋骨の形成異常が観察された。我々は2つのノックアウトマウスを利用して、大動脈弓血管を形成する心臓神経堤細胞におけるMFH-1遺伝子とETA遺伝子の分子的相互作用について詳しく検討をした。MFH-1遺伝子とETA遺伝子の間の上流ム下流関係を明らかにするために、MFH-1ヌルマウスにおけるETA遺伝子の発現とETAヌルマウスにおけるMFH-1遺伝子の発現をsection in situ hybridizationにより検討した結果、いずれの場合も野生型マウスと同程度に発現していることが観察された。このことより、MFH-1遺伝子とETA遺伝子は互いに独立に大動脈血管形成に働いていることが示唆された。生体におけるMFH-1遺伝子とETA遺伝子の相互作用を検討するために、MFH-1/ETAダブルホモマウスを作製した。詳細な検討の結果、ダブルホモマウスは胎生11.5日あたりで死亡することが明らかになった。 MFH-1遺伝子が関与する分子機構とETA遺伝子が関与する分子機構が独立してあることが明らかになり、大動脈血管の形成には22q11領域にある他の遺伝子を含めた多数の遺伝子が関与しているのではないかということが想像される。
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