• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 前のページに戻る

蛋白質基本フォールドの熱力学的安定化機構の解明

研究課題

研究課題/領域番号 12208020
研究種目

特定領域研究(C)

配分区分補助金
審査区分 生物系
研究機関長岡技術科学大学

研究代表者

城所 俊一  長岡技術科学大学, 工学部, 助教授 (80195320)

研究期間 (年度) 2000
研究課題ステータス 完了 (2000年度)
キーワード蛋白質立体構造 / 基本フォールド / 熱力学的安定性 / 距離マップ / 情報量エントロピー / 部分モル体積 / モジュール / 熱測定
研究概要

本研究では、まず残基間の空間距離とペプチド鎖に沿ったアミノ酸配列上の距離の情報に基づいて、蛋白質の部分構造を分類する際の定量的な指標としてエントロピー尺度を考案・検討し、蛋白質の部分構造の安定化機構を明らかにすることをめざした。さらに、基本フォールドの熱力学的な安定化の機構を理解するための重要な物性量として、分子体積の精密測定法とその溶媒条件依存性とに注目し、高精度の熱測定と密度測定によりこれらを評価する手法を確立することをめざした。
本研究で新たに開発したエントロピー尺度は、立体構造の類似度の高いものだけでなく、構造が大きく異なる立体構造間の定量的な比較においても有用であることが明確に示された。蛋白質立体構造データベースの全部分構造を調べた結果、100残基程度の部分構造の多くは1エントロピー単位(eu)内に入っていることがわかった。また、これらの構造からは大きく異なる立体構造も少数ではあるが存在する。これらの特異な構造は、モジュールのようなコンパクトな構造はもたずに他の部分構造との相互作用により安定化されていると考えられる。また、高精度の熱測定と密度測定により、溶液中での蛋白質の部分モル体積を希薄溶液で精度高く測定する手法を確立し、pHや温度変化、構造転移に伴う体積変化を測定する手法を確立することに成功した。
既に構造のわかっている蛋白質中に見られる部分構造の多くは、アミノ酸鎖が取り得る部分構造の中で、部分構造の中で十分な相互作用を行うことでコンパクトな構造をとっているものであり、このようにしてできる部分立体構造は、エントロピー尺度を利用して分類できる可能性が示された。分子体積の溶媒依存性を実測した結果から、立体構造の安定化の機構が分子体積と密接に関係することが示唆された。

報告書

(1件)
  • 2000 実績報告書
  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] Shun-ichi Kidokoro: "Calorimetric evaluation of protease activity"Netsu Sokutei. (印刷中). (2001)

    • 関連する報告書
      2000 実績報告書

URL: 

公開日: 2002-04-03   更新日: 2018-03-28  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi